多剤耐性アシネトバクター感染事例に対する警察捜査に抗議-日医
2010年 09月 13日
(正)多剤耐性アシネトバクター感染事例
◎多剤耐性アシネトバクター感染事例に対する警察捜査に抗議-日医◎
日本医師会では、帝京大学医学部付属病院で発生した多剤耐性アシストバク
ター感染事例に対して、調査結果を待たずに警察が捜査を開始するとされてい
ることに関して、厳重なる抗議の意を表明するため、9月10日に声明を取りまと
め、公表した。
声明のなかでは、「国民の生命と健康を託される医療行為に関しては、行政、
医療界の連携による事実関係の調査、究明と、これにもとづく安心・安全な医
療を提供するシステムの構築こそが重要である」と強調。調査結果が出される
前の段階で犯罪の成否を前提とする警察の捜査が開始されることについては、
「極めて問題であり、われわれはここに厳重なる抗議の意を表明する」として
いる。
声明の全文は、以下のとおりである。
声 明
帝京大学医学部付属病院で発生した
多剤耐性アシネトバクター感染事例に対する
警察の捜査について
日 本 医 師 会
平成22年9月10日
帝京大学医学部付属病院で発生した多剤耐性アシネトバクター感染事例に関し
ては、不幸な転帰を辿られた方には、心より哀悼の意を表するとともに、現在加
療中の患者の方におかれては、一刻も早く回復されることをお祈りいたします。
院内感染対策に関する迅速な調査は、再発防止および医療界への警鐘のために
不可欠であり、厚生労働省、東京都等による立ち入り検査、ならびに国立感染症
研究所等による疫学調査など、専門家による事実関係の調査と究明が待たれると
ころであります。
一方、これら専門家等による調査結果が出される前の現時点において、警察に
よる捜査がおこなわれるとの報道があり、これが事実とすれば、大変遺憾であり、
医療関係者として困惑を隠しえないものであります。
国民の生命と健康を託される医療行為に関しては、行政、医療界の連携による
事実関係の調査、究明と、これにもとづく安心・安全な医療を提供するシステム
の構築こそが重要であります。したがって、このような段階で犯罪の成否を前提
とする警察の捜査開始が事実とすれば、極めて問題であり、われわれはここに厳
重なる抗議の意を表明いたします。
以 上
”メディアが増幅した「世間」の感情をなだめ慰撫することが警察の行動の大きな目標となってしまっている”ポピュリズム支配を反映した警察・検察の動き。
福島産婦人科逮捕”事件”以降も状況は何も変わってなかった。民主党・仙石議員はじめ、現在の内閣のお偉いさんたちもこの事件ではそのことの重大性をよく理解され、適切に対応してくれてたのだと理解している。
警察・検察の不適切な対応がなされないよう・・・見守りたい。
by internalmedicine | 2010-09-13 10:11 | くそ役人