医師の医療パフォーマンスは、その医師の教育課程、認定専門資格、医療過誤歴などで予測できるか?

医師の教育課程、認定専門資格、医療過誤歴などで公的公開されている指標で、医師の総合的パフォーマンスが予測できるか?・・・という命題。

Associations Between Physician Characteristics and Quality of Care

Rachel O. Reid, BA; Mark W. Friedberg, MD, MPP; John L. Adams, PhD; Elizabeth A. McGlynn, PhD; Ateev Mehrotra, MD, MPH

Arch Intern Med. 2010;170(16):1442-1449. doi:10.1001/archinternmed.2010.307
【背景】 臨床の質測定に関する医師側のパフォーマンスの情報は患者側に提供されることは少ない。代わりに、患者は、教育、認定資格、医療過誤履歴などの特性をベースに医師選択されるようになる。

マサチューセッツの医師の大規模サンプルにおいて、広範な領域の医師の質測定における医師特性・パフォーマンスのその関連を調査


【方法】 RAND's Quality Assessment Toolsからの124の質測定項目を10408名の正中-説の医師たちに行い、113万名の成人患者から寄せられたクレームによる総合パフォーマンス評価
患者は2004-2005年のマサチューセッツ商用医療プラン4つのうち一つの参加者
医師特性情報は、Massachusetts Board of Registration in Medicineから入手
医師特性と総合パフォーマンススコアを多変量線形書きにて評価

【結果】 平均総合パフォーマンスは 62.5% (5th から 95th percentile range, 48.2%-74.9%)
3つの医師特性が独立して有意に総合パフォーマンスと関連
・女性 (男性医師より 1.6 パーセントポイント高い; P < .001)
・認定資格 (ボードを持たない医師に比べて 3.3 パーセントポイント高い; P < .001)
・国内大学卒業 (外国卒業医師より 1.0 パーセントポイント高い; P < .001)

パフォーマンスと医療過誤クレームに有意な関連を認めない(P = .26).

【結論】 個々の医師特性において、質測定上のより高いパフォーマンスと相関する特性は少ない。
関連を見いだした特性のその関連の程度は小さい。
個々の医師の Publicly available characteristicsは、臨床的質測定上パフォーマンス評価候補としては貧弱である。


あくまで米国・マサチューセッツでの研究なので、日本と事情が異なる。

ただ、医療過誤癧だけでは、そのパフォーマンスは予測できない。女医さんは良好な指標であったというのがおもしろい。

日本の専門医制度、昔から歴史あるものと、ごちゃごちゃでてきて最初は学会入会のおまけのようについてくる認定医・専門医などあり、単にボードをみても、パフォーマンス予測は不可能だろうと思う。

学歴指標として、米国内と米国外大学の比較・・・日本での学歴ヒエラルキーの影響というのはどうなのだろう・・・興味ある課題である。大学入学時の大学学部偏差値指標と、医師パフォーマンスの相関・・・学歴マニアには垂涎のテーマw


女医は、良好なパフォーマンス指標の一つってのは、女医比率増加甚だしい日本にとってはちょっぴり朗報なのかもしれない
ただ、実質的医師数不足に女医比率増加が関連するから・・・ネットでは相殺?

by internalmedicine | 2010-09-14 11:45 | 医療一般  

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