無症候前立腺がん検診否定報告 

”前立腺がん検診ガイドライン 2010年増補版 ”と、有効性評価に基づく前立腺がん検診ガイドライン平成19年度 厚生労働省がん研究助成金「がん検診の適切な方法とその評価法の確立に関する研究」班の専門家の意見乖離が目立つ。

諸外国の報告を見ると、一方的に後者の意見に軍配が上がると思うのだが・・・

また一つ、そのような話だが・・・システマティックレビュー・メタアナリシス検討なので、泌尿器学会の方たちも無視しないで、それなりの反論をしていただきたいものだ。

Screening for prostate cancer: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials
BMJ 2010; 341:c4543 doi: 10.1136/bmj.c4543 (Published 14 September 2010) Cite this as: BMJ 2010; 341:c4543



検診の全原因死亡・前立腺癌死亡への影響


6つのランダム化対照化トライアル・387286被験者をクライテリア合致として参入用件とした

検診は前立腺がん (relative risk 1.46, 95%信頼区間1.21 to 1.77; P<0.001) 、Stage I 前立腺がん (1.95, 1.22 to 3.13; P=0.005)の診断確率を高めた
検診は、前立腺癌の死亡への有意な影響認めず (0.88, 0.71 to 1.09; P=0.25) 、包括死亡率への影響を認めない (0.99, 0.97 to 1.01; P=0.44)。

すべてのトライアルで、方法論的な限界がある。
QOLに関して検診の効果に関するデータはない。
検診に関する潜在的有害性に関する情報は少ない。

by internalmedicine | 2010-09-16 14:58 | がん

 

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