糖尿病:緑葉やさいのみ抑制証明、果物単独、果物・野菜組み合わせでは証明されず

果物野菜摂取が多いことは、がんや心臓疾患頻度減少と関連する(Public Health Nutr2000;3:103-7、Public Health Nutr2006;9:575-83)。
糖尿病は心血管疾患の独立したリスク要因(Diabetologia2005;2009:1749-55.)であり、しばしば他の修正リスク要素とそのリスクを共有する(Am J Clin Nutr2000;72:922-8.)。

野菜・果物が2型糖尿病リスクを減少させるかは未だ確定的結論がなく、論文にて反する報告があった。野菜・くだものが慢性疾患リスクを減少する正確なメカニズムは未だ不明である。


野菜、果物、特に緑葉野菜に2型糖尿病発症抑制がみられるか?

Fruit and vegetable intake and incidence of type 2 diabetes mellitus: systematic review and meta-analysis
BMJ 2010; 341:c4229 doi: 10.1136/bmj.c4229 (Published 19 August 2010)
Cite this as: BMJ 2010; 341:c4229


6つの研究を組み込み、緑葉野菜摂取に関して4つの報告で異なる情報

要約として、緑葉野菜は14%2型糖尿病を減少させる (P=0.01).

summary estimateで、 野菜、果物、その両者複合増加にてベネフィットを認めない。



緑葉野菜の 高 vs 低摂取 2型糖尿病ハザード比
Weights are from random effects analysis



野菜全般




果物


野菜・果物組み合わせ



以上のごとく、果物・やさい組み合わせ、果物単独では、糖尿病発症抑制示されてない。

野菜・くだものの抗酸化・phytochmecalの組み合わせが見られ、抗フリーラジカルとして役割を果たすのではないかとされ、高摂取が血中カロテノイド、ビタミンC濃度を増加させ、これも抗酸化作用として働く。実際酸化ストレスマーカーを糖尿病患者において減らすことも示されている。

これらの考察から期待されていた。


独立行政法人なんたら研究所・・・というありがたいお名前を利用して、イメージ作りに邁進する業界団体・・それをそのまま放置する公的研究施設

独立行政法人農業技術研究機構 果樹研究所(前農林水産省果樹試験場)では、三ヶ日町や清水市などのミカン産地の消費者6,045人にアンケートを実施 し、糖尿病などの発病率とミカン摂取量との相関関係を疫学調査しました。
http://www.ja-shizuoka.or.jp/mikkabi/mikan/07/

by internalmedicine | 2010-09-17 09:55 | 糖尿病・肥満

 

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