グルコサミン、コンドロイチン単独・併用ともに症状・関節腔に効果与えず

プラセボ比較で、グルコサミンとコンドロイチン、単独でも、併用でも関節腔狭小化に影響与えず、関節痛にも影響与えない・・・とメタアナリシス

グルコサミン、コンドロイチン製品に医療施策者側、保険者は、その費用コストの弁済をするなと著者ら


Effects of glucosamine, chondroitin, or placebo in patients with osteoarthritis of hip or knee: network meta-analysis

BMJ 2010; 341:c4675 doi: 10.1136/bmj.c4675 (Published 16 September 2010)
Cite this as: BMJ 2010; 341:c4675




VAS評価の疼痛程度の差評価:マイナスが実験的介入ベネフィット



10cm VASの群間差層別化解析 (95% confidence interval)




ネットワーク・メタアナリシス、トライアル内直接比較と、ベイズモデルを用いた他トライアルとの結合した比較

コンドロイチン 800 mg/日、グルコサミン 1500 mg/日に満たない投与量研究は除外

主要アウトカム測定は、疼痛強度
10トライアル、3803名で検討。10cmVASにてプラセボ比較包括差異は、グルコサミン −0.4 cm (95% credible interval −0.7 to −0.1 cm) 、 コンドロイチン −0.3 cm (−0.7 to 0.0 cm) for chondroitin、その混合 −0.5 cm (−0.9 to 0.0 cm)

最小の臨床的意義をもつ差異の95%信頼区間を超えるものは無

メーカー独立トライアルでは、メーカー資金トライアルにくらべてかなり少ない効果量である(P=0.02 for interaction)

関節腔幅の差異はすべてわずかで、ゼロに重なる95%信頼区間


上記グラフをみると、若干、効果があるように見えるところが・・・この種のサプリメントの絶妙さである。
金をかけるだけの意味があるかどうかでいうと意味がないのだが・・・さらに、メーカーサイドの出版バイアスといえる報告が多数含まれていることも加味して判断されるべきであり、筆者の結論はそれに沿っている。


テレビ・ラジオ・新聞・週刊誌・・・などで反吐が出るほど、その有効性が確立されているかのごとく過剰情報が氾濫されている。エビデンスから見れば、ゴミ情報そのもの・・・こういうゴミ情報を公益性の高い電波を用いて氾濫させていいのだろうか?総務省はまともな見解を出してほしい。

こういうエビデンスの少ない広告には電波使用不当利益と思われ、相当する広告収入を国庫へ拠出させるべきだし、メーカーへは製造過程の安全性レギュレーション強化を求めるべきである

by internalmedicine | 2010-09-17 11:42 | 運動系  

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