市中肺炎入院患者:尿中抗原診断の有用性
2010年 09月 28日
Current and Potential Usefulness of Pneumococcal Urinary Antigen Detection
in Hospitalized Patients With Community-Acquired Pneumonia to Guide
Antimicrobial Therapy
Roger Sorde; Vicenc Falco; Michael Lowak; Eva Domingo; Adelaida
Ferrer; Joaquin Burgos; Mireia Puig; Evelyn Cabral; Oscar Len; Albert Pahissa
Arch Intern Med Published online September 27, 2010. doi:10.1001/archinternmed.2010.347
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/abstract/archinternmed.2010.347v1?etoc
市中肺炎成人治療のため尿中肺炎球菌抗原同定の役割は明らかとはいえない。
市中肺炎入院前向き研究
診断の正確性評価のため、感度、特異度、PPV、NPV、LR+、LR-を評価
黄金律は血中・胸膜、喀痰肺炎球菌の診断
474の市中肺炎エピソードを検討。
肺炎球菌原因は171例(36.1%)
75例が尿中抗原で除外(43.8%)、69名が肺炎球菌以外のCAP。
特異度は96&
PPV 88.8%-96.5%
LR+ 14.6-19.9
41名で抗生剤スペクトラムを減らすことができた
肺炎は全例で治癒
試験による除外で75名が最適化可能であった。
陽性事例では入院成人患者治療において有用な検査といえる。臨床医が良好な臨床的アウトカムをもって抗生剤治療を最適化できる。
尿中肺炎球菌莢膜抗原は臨床応用されてきている。現実には、仮に陽性であっても、混合感染などが心配でスペクトラムの広い抗生剤を使用するなど現実的応用に戸惑うことがある。
この論文は、肺炎球菌以外の混合感染の可能性を全く無視しているようで、治療選択上勇気を与えてくれる論文となってくれている。・・・ホントにそうかは専門家が議論してくれるだろう。
by internalmedicine | 2010-09-28 09:33 | 感染症