オメプラゾールはクロピドグレル併用で心血管悪影響与えず、消化管イベント防止?

メタ・アナリシス:プラビックスとPPI併用で心筋梗塞増加 2010-08-27


これと、真っ向から相反する内容の論文というべきか、オメプラゾールだけの特異的効果なのか・・・不明

オメプラゾールはクロピドグレルの代謝に影響を与え、臨床的ベネフィットを減弱させる
二重抗血小板治療患者トライアルで、オメプラゾールは上部消化管毒性リスクを減少させたが、心血管イベントリスクを増加させなかった。


Clopidogrel with or without Omeprazole in Coronary Artery Disease
October 6, 2010 (10.1056/NEJMoa1007964)


プライマリエンドポイントは、心血管死、非致死的心筋梗塞、血管再建施行、卒中の組み合わせ

約5000名の治験参入、3873名のランダム割り付け、解析は3761名
180日時点で、51名で胃腸イベント:オメプラゾール群 1.1%、プラセボ群n 2.9%
(hazard ratio with omeprazole, 0.34, 95% confidence interval [CI], 0.18 to 0.63; P<0.001)
明らかな上部胃腸出血の減少が、対プラセボにおいてオメプラゾールでみられた(hazard ratio, 0.13; 95% CI, 0.03 to 0.56; P=0.001)

109名の心血管イベントで、オメプラゾール 4.9% vs プラセボ  5.7% (hazard ratio with omeprazole, 0.99; 95% CI, 0.68 to 1.44; P=0.96)
高リスクサブグループで有意なhetergeneity認めず

2群は重度副事象イベントで有意差なし
オメプラゾールで下痢のリスクは増加した

by internalmedicine | 2010-10-07 09:06 | 動脈硬化/循環器  

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