検査は臨床情報があった方が正確・・・あたりまえか
2004年 10月 07日
A Systematic Review
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/292/13/1602
JAMA. 2004;292:1602-1609.
臨床情報とともに検査を解釈することがごくふつうだが、その解釈の正確性を改善するかどうかは不明。
臨床情報があるときは、診断検査がより正確になるかどうか?
同じ解釈者に2回解釈してもらいその正確性を比較、1度は臨床情報なしで、もう一度は臨床情報あり。感度、特異度とROCを含む研究。
16の文献が研究クライテリアに合致。11の論文は臨床情報なしでの検査に対するROC下領域の比較、5つは感度・特異度だけの比較。10の論文は実際の臨床情報、6つは構築された臨床情報。
再構築された情報を使用した場合に比べて、実際の臨床情報を用いた文献のほうがその正確性は小さいが、検査の判断の正確性は向上する。
臨床情報が検査解釈の正確性を有意に減少した事例はなかった。
検査解釈の正確性の改善例は、特異性の欠如がなく、感度の改善した事例があった。
検査を検討した限りは、臨床情報とともに診断検査を解釈する通常の方法が正当化されているように思える。今後臨床情報がもっとも役割をはたすところを検討する研究がなされるべき。この研究は臨床情報の正確性を推定し、特定のデータポイントでのROCカーブを示し、診断検査の広がる可能性がある。
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あたりまえっていえば、あたりまえですね。
最近、“郵送の健康診断”なんてのがはやってるようですし、昔から、私は“人間ドック”という言葉に抵抗を感じております。臨床的背景を無視して、検査というのはなりたつのかと・・・
年齢・性別・既往歴であらかた背景を考え、主訴・現病歴で、候補疾患を考え、理学所見をみて本人の気づかない所見を見つけ、それから、候補病名をしぼり、真の診断にちかづく
同時に合併症・既往歴・家族歴から個別的特徴から注意すべき所見を見いだしておく。
そういうのが臨床だとおもうのですがねぇ。
computer assisted diagnosisをGoogle検索するといくつか試みが見られるようです。診断がポイント化され、しかも、コンセンサスが得られている場合はこのコンピューター診断が導入されやすいのでしょう。
ここに(↓)あるツール発展してくれたら・・・こういうのの商用ツールって日本では発展しませんねぇ・・、外国では商用PDAツールってけっこうあるんだけど
http://www.okayama.med.or.jp/topcontents/mfw/mfw.html
by internalmedicine | 2004-10-07 14:57 | 医学