腱症マネージメントのステロイド治療は短期有効だが、中長期的には無効、他剤注がましな場合がある

腱への加重使用、腱症は若年、中年とも生じ、angiofibroblastic hyperplasiaが特徴であり、細胞増生、血管新生、タンパク合成増加、マトリックスのdisorganisationが特徴で、炎症を伴わない。炎症がない以上、ステロイドが無効のはずなのだが・・・使用されている場合が多い。

腱症マネージメントのステロイド治療の有効性安全性

Efficacy and safety of corticosteroid injections and other injections for management of tendinopathy: a systematic review of randomised controlled trials
The Lancet, Early Online Publication, 22 October 2010
doi:10.1016/S0140-6736(10)61160-9Cite or Link Using DOI



3824トライアルを検討、41をクライテリア合致として判断し、2672名のデータを利用

多くの高品質ランダム化対照トライアル間に一致した、コルチコステロイド注射が短期間疼痛減少を生じるとの報告。しかし、この効果は、中間・長期間で元に戻る。

外側上顆痛治療のpooled analysisにおいて、コルチコステロイド注射注射は、短期間対象では、無治療に対して疼痛軽減に大きな効果(defined as SMD>0·8)を示す (SMD 1·44, 95% CI 1·17—1·71, p<0·0001)、しかし、中間期(−0·40, −0·67 to −0·14, p<0·003) 、長期 (−0·31, −0·61 to −0·01, p=0·05)では認めない。
回旋腱(rotator cuff)疾患のコルチコステロイド注射の有効性は短期では不明。
副作用イベント報告991名のコルチコステロイド注射対象者のうち、重篤な副事象イベントは1例のみの腱断裂
外側上顆痛に対して、プラセボ比較で、疼痛軽減は、sodium hyaluronateで、短期、中期、長期で認められ (short [3·91, 3·54—4·28, p<0·0001], intermediate [2·89, 2·58—3·20, p<0·0001], and long [3·91, 3·55—4·28, p<0·0001] terms)、ボツリヌス毒 (short term [1·23, 0·67—1·78, p<0·0001])、 prolotherapy (intermediate term [2·62, 1·36—3·88, p<0·0001])で認められた。
アキレス腱症に対してLauromacrogol (polidocanol)、 aprotinin、 platelet-rich plasmaはプラセボより効果認めず、prolotherapyは運動療法より有効といえず。



腱症を腱炎としたり、外側上顆痛を外側上顆炎などと書いてはいけないらしい。

慢性腰痛に対するprolotherapy注射(2009 issue 4, Update):http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0021/4/0021_G0000090_T0003423.html

by internalmedicine | 2010-10-22 11:45 | 運動系  

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