非糖尿病比較的健康な腎不全:透析早期導入は有害である
2010年 11月 09日
そういう前提の上で、透析早期導入は有害である可能性があるという報告
Early Start of Hemodialysis May Be Harmful
Steven J. Rosansky, MD; Paul Eggers, PhD; Kirby Jackson, BA; Richard Glassock, MD; William F. Clark, MD
Arch Intern Med. Published online November 8, 2010. doi:10.1001/archinternmed.2010.415
【序文】 1996年以降、eGFR 10程度の早期透析導入がUS国内で劇的に増加している。
最近のいくつかの研究で、透析早期導入による合併症補正生存副事象報告が問題となっている。
比較的健康な人への透析コホート研究で、寄与問題を最小化し、早期開始が生存的ベネフィット、有害性があるか決定したい
【方法】 人口動態、透析開始年、腎不全の原因ん、BMI、ヘモグロビン、血中アルブミン値を81176名の非糖尿病、20-64歳、高血圧付随合併症報告のないセンター内インシデント透析患者
piecewise proportional hazards modelを用いて、eGFRに対する共役要素補正死亡率ハザード比(HRs)を初期アルブミン <2.5 g/dL、2.5-3.49 g/dL、3.g g/dL以上(the "healthiest" group [HG]の層別化にて検討 ).
【結果】 eGFR 非補正1年死亡率は、参照群(eGFR <5.0 mL/min/1.73 m) 6.8% 、最大eGFR(≥15.0 mL/min/1.73 m2)群 20.1%
参照群に比較してHGのHRは 1.27 (eGFR, 5.0-9.9 mL/min/1.73 m2)、1.53 (eGFR, 10.0-14.9 mL/min/1.73 m2)、 2.18 (eGFR ≥15.0 mL/min/1.73 m2)で、早期開始群の透析開始初年度rangeは、1.50 から 3.53 mL/min/1.73 m2となる。
【結論】 透析患者の”もっとも健康な群”への透析早期導入は(死亡)ハザード比を増加させる。このことは早期導入が有害である可能性がある。
by internalmedicine | 2010-11-09 11:23 | 動脈硬化/循環器