低リスク前立腺癌における積極的に経過をみるという選択の妥当性

simulation model の意思決定解析で、65歳の男性の低リスク前立腺癌(prostate-specific antigen level <10 ng/mL, stage ≤T2a disease, Gleason score ≤6)を仮定したもので、低リスク群を対象にしたもの

この低リスク群では、active surveilanceが妥当・・・という話

Active Surveillance Compared With Initial Treatment for Men With Low-Risk Prostate Cancer: A Decision Analysis
Julia H. Hayes; Daniel A. Ollendorf; Steven D. Pearson; Michael J. Barry; Philip W. Kantoff; Susan T. Stewart; Vibha Bhatnagar; Christopher J. Sweeney; James E. Stahl; Pamela M. McMahon
JAMA. 2010;304(21):2373-2380.


しかし、ここのケースで治療するか、積極的に経過をみるかどうか・・・判断すべきと結語

そのまま放置という話でもないということにも注意が必要


上記報告は、PSA検診の話ではない。だが、間寛平が”50歳以上は前立腺癌検診を受けましょう”と宣伝しているが・・・果たしてホントか?PSA検診先進国のアメリカでは、漫然たるPSA検診に対する批判はここ数年巻き上がっている。日本では、泌尿器科学会内部での批判ほとんど聞こえず、他科医師たちは、内外の認識に、混乱を来している。日本においては、検診分野を含め、効利的論文がどの分野でも少ないため、以下のような、QALEベースの報告出現期待できない。あったとしても、厚労省OB天下り教授あたりのまがい物だらけであることは今まで経験からも明らか。
一度、泌尿器・検診の専門家から、科学的エビデンスに基づいた効利的お話をお伺いしたいものだ

by internalmedicine | 2010-12-01 08:50 | がん  

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