血圧測定方法


昨日(H16.3.30)の内容から派生して、正しい血圧測定法は3回はかって平均値か
それとも低い方をあわせて平均するのかという疑問と臥位が以前正しいとされ、実際にそういう根拠ある論文もありますが、とい疑問が出されました。


以下のごとくわたしは返事いたしましたが・・・


正しい血圧測定は結構難しいし、実際に真の血圧というのは“神のみぞ知る”でわからない、安定値を代表とするしかないと思いますし、決められた方法、臥位の方がただしいと思われても、国際的基準で座位になってますので、それを代表値とせざるえないと考えております。
いろんなところに自動血圧測定器がおかれ、それ自体は悪いことではないのですが、数値だけにとらわれて、不安を煽ることとなり、さらに血圧上昇・・・なんて悲劇?を見聞きします。中には血圧の数字で卒倒して、救急車を呼んだり・・・
JNC-7というガイドラインでも自分が治療しなければならないという動機づけを強調しておりますし、血圧に関する正しい情報が一般にしられることは重要です。
しかし、数値の意味づけに関しては、最終的には専門家である医師の判断が必要となると思います。

<以下 内容>
JNC-7でも、それ以前でも、“適切に測定された2回以上の測定値”とかかれて
ます。


具体的には・・・
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初回は両腕で測定。もし差があるなら高い方の腕で測定すべき
1回の受診で2回は1-2分あけて測定
2度目の値が5mmHg以上差があるなら、さらに安定するまで測定
最後の2回の平均値を記録として残すべき
引用
────────────────────────────────────
と、考えているのですが・・


この考えでいくと、先生が測定され、安定していると思われる2回連続した値が
代表値と思うのですが・・
単に機械的に平均値というわけでなく・・・

中には、血圧の値だけにとらわれて測定するほどあがっていき、パニック状態と
いう人もいますね。そういう人は、私の場合は、ゆっくり休んでもらって、再測
定、時にソラナックスを処方する場合もあります。


Anigiotensin-aldosteronなどのhormonalな影響、交感神経など自律神経のトーンなど一定であるはずもなく、真の血圧がピンポイントであるはずもないのですから、5mmHg未満のあんまり細かい数字にまどわされてもなあなどと考えており
ます。


医療機関での血圧測定に限界を感じることも多く、当てにならないなどとする論文まである始末です。
引用



ABPMを開院当時からもっておりますが、保険適応でないので、私の方のモチベー
ションが低くなっている時期はほとんどなされず、最近はSAS関係で興味をもちはじめてますので、またぼちぼちはじめてますが・・・

by internalmedicine | 2004-03-31 11:17 | 動脈硬化/循環器  

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