はじめ医者はインターネットから得た情報をもつ患者に関して恐怖感を持っていた

当方のような田舎でもインターネットで得た情報をもってくる患者さんおよびその家族が増え、それを前提として、診療をすすめないと成り立たなくなりました。
そして、それに伴うトラブルも多く存在します。

事例としては、知人のインターネット検索により、病名・病態に関し薬剤性と信じ込み、薬剤中断し、生命危機に至った事例などや、インターネットで得た情報での思いこみを修正できず、医者・患者関係の修復不可能となり亀裂を決定的にした事例もありました。
もちろん、喘息などに関して、正しい知識をもってくれ、吸入ステロイド治療などいわずもがなでと応じてくれる患者さんたちも多くなり、利点も多いと考えております。
医療上の知識が解放されたのですが、残念ながらそれをあつかうスキルに関して医者・患者とも十分教育や経験がなされてないわけですから、危険な状況もあるわけです。最終的にはよりよい患者・医師関係のパートナーシップがいつの時代でもかかせないはず・・・


インターネットの歴史の浅い時代、医師の心理的機制は危機感をいだいていたということになります。
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Health and the Internet?changing boundaries in primary care
http://fampra.oupjournals.org/cgi/content/abstract/21/2/189
URL
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インターネットからの情報が比較的少なかった時期(2000年11月から2001年3月まで)であるが、一般臨床家は他の医療専門家より情報提示の機会が多かった。
医療専門家は一般的にインターネットユーザーに対しステレオタイプな見方をしており、インターネットで情報を得た患者あるいはクライアントに対して自分のプロフェッショナル・ステータスに対する危機感をもっている。

by internalmedicine | 2004-03-31 11:38 | メディア問題  

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