糖尿病教育はリテラシーの低い人こそ意味がある
2004年 10月 13日
“服薬情報提供加算”(
http://3.csx.jp/pharmacy/hosyu/top.htm)を、拒否して医療費を節約することが話題のようですね。
九州版の朝日新聞の声欄にも掲載されてました。“この節約方法をしらないことで全国でいくらの無駄が生じているのかと・・・”
総合的な診療報酬面での問題はさておき、機械的に、定型的なプリントアウトされたものを手渡しし、“服薬情報提供加算”を毎回とられるとやはり納得しがたいことになるのでしょう。
情報提供側から言えば、何度でも説明しておきたい、ほんとにわかっているのか?
薬剤情報を来院ごとに逐一説明した方がよいのではないかと・・・そういうおもいが医療機関側にはあるのだとおもいますが・・いつもこういうのがあると診療報酬改訂とつながっていく・・・情報操作のにおいが・・
それにしても、相変わらず、朝日新聞は意図的に世論欄をうまくつかいますから・・・なにか含みがあるのでしょう。
でも反省すべき点もあると思うんですね。
患者さんは、薬剤情報をすべて理解できるのだろうか?
システミックに情報提供できないものだろうか?
現時点の薬剤情報提供は“なんらかのための薬剤です。副作用は****です。”
という形のものであり、薬剤の本質的作用機序などの説明はなされているのか、
臨床的アウトカムのエビデンスを提示しているものであろうか?
医薬分業を促進したため、医薬の垣根がわからなくなってしまったという面もあり、合理的な分業の構築がなされていないということもあるので・・
以上関係ないのかもしれませんが、件名の件
リテラシーの低い患者は疾患の理解・管理に困難を伴うが、リテラシーの低い患者への改善目的とした介入がはたしてその疾患アウトカムを改善することにつながるかどうかの検討
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Rothmanらは2型糖尿病のコントロール不良患者をランダムに割り当て、介入群では、疾患管理理解を促進するよう1:1のコミュニケーションを頻回とした。
結果、リテラシーの低い群での介入群は目標HbA1cに到達しやすく、収縮期血圧の低下をもたらす。高いリテラシーを有する患者ではリテラシーは変わらず
結論の図
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http://jama.ama-assn.org/content/vol292/issue14/images/medium/jtw40034f2.gif
【引用文献】
Influence of Patient Literacy on the Effectiveness of a Primary
Care?Based Diabetes Disease Management Program
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/292/14/1711?view=abstractfp=1711&vol=292&lookupType=volpage
JAMA. 2004;292:1711-1716.
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ある程度リテラシーのある人は個別的な指導はそれ以上は意味が無くなる。
リテラシーの低い人は意味がある。
でも、現象としては逆になるとおもわれ、リテラシーのある人は糖尿病教室などの患者教育をうけることも積極的でより、リテラシーのない人は積極的でない。
となると、
リテラシーの高い人は“薬剤情報”レベルを高く、低い人は飽きさせないため娯楽性をとりまぜて個別的指導をと・・・なるのでしょうか?
みのもんたの番組のように内容まで低俗化しては問題でしょうが・・
by internalmedicine | 2004-10-13 11:41 | 動脈硬化/循環器