少量アスピリン投与群が大腸癌早期発見に寄与? アスピリン負荷試験(皮肉)

私の周辺だけではやった、ローカルな話かもしれないが・・・・パナルジンで、吐血・下血で、胃がん・大腸癌がみつかり、”パナルジン負荷テスト”なる言葉が使われていた。癌組織は血管新生があり、出血しやすい・・・パナルジンなど使用すると一気に血管破綻して吐下血につながる。

アスピリンでも、効果は少ないかもしれないが、その影響があるのでは?

2回の治療的iFOBTによる進行結腸直腸癌(癌あるいはadvanced adenoma)の感度、特異度、PPV、NPV、ROCカーブ検討

少量アスピリン投与群がquantitative iFOBTによる大腸癌早期発見に寄与?

Low-Dose Aspirin Use and Performance of Immunochemical Fecal Occult Blood Tests
JAMA. 2010;304(22):2513-2520.doi:10.1001/jama.2010.1773


advanced neoplasm発見は低容量アスピリン使用で 24 users (10.3%)、未使用で181 (10.4%)

2つの定量的 iFOBTで検討

感度: 70.8% (95% 信頼区間 [CI], 48.9%-87.4%) vs 35.9% (95% CI, 28.9%-43.4%)と 58.3% (95% CI, 36.6%-77.9%) vs 32.0% (95% CI, 25.3%-39.4%) (P = .001 and P = .01)
特異度:85.7% (95% CI, 80.2%-90.1%) vs 89.2% (95% CI, 87.6%-90.7%)と 85.7% (95% CI, 80.2%-90.1%) vs91.1% (95% CI, 89.5%-92.4%) (P = .13 and P = .01)

areas under ROC curve :0.79 (95% CI, 0.68-0.90) vs 0.67 (95% CI, 0.62-0.71) と 0.73 (95% CI, 0.62-0.85)vs 0.65 (95% CI, 0.61-0.69) (P = .05 and P = .17)

男性では、低容量アスピリンのほとんどを含む対象者では、  0.87 (95% CI, 0.76-0.98) vs 0.68 (95% CI, 0.63-0.74)と、 0.81 (95% CI, 0.68-0.93) vs0.67 (95% CI, 0.61-0.72)(P = .003 and P = .04)



アスピリンによる大腸癌予後因子改善効果に関してこの要素が入り込んでないか? 再考察が必要。

直腸結腸がん:アスピリン使用による死亡率低下し、COX-2発現に依存 2009-08-12

アスピリンはバレット食道のガン化予防 2007-03-02

by internalmedicine | 2010-12-08 09:30 | がん  

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