びまん性汎細気管支炎にエリスロマイシン長期療法が使えなくなる?”

保険適応病名というのが、現行の医療レベルを反映しておらず、もし善意かつ科学的に根拠に基づいて処方しても詐欺行為と大新聞は医者をののしるだけ。なぜかコストカッターである保険者の味方・見方をする。不思議な日本のマスメディア。

たくさんの矛盾事例があるのですが、びまん性汎細気管支炎のエリスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質の長期療法は確立しているわけであるのですが、いまだ、保険適応病名ではないのです。


他の薬剤もそうですが、今回、エリスロマイシンの再評価結果による使用上の注意改訂がなされてます。
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/hoken/yakumu/yakujiinfo/PDF/16ys0930006.pdf

その結果、エリスロマイシンでも、改訂がありました。

・エリスロマイシンW顆粒・ドライシロップ・ドライシロップW20%では
気管支炎 → 慢性呼吸器病変の2次感染

・エリスロマイシン錠100mg・200mgでは
気管支炎の病名それ自体がないため、呼吸器感染症としては、肺炎、肺膿瘍、膿胸のみです。


びまん性汎細気管支炎
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/097_i.htm

のごとく、非常にEM両方は予後改善効果ははっきりしております。


にもかかわらず、最近の医療保険査定をみるとこのような薬剤までなにも考えずにカットしてくることをおそれております。

“びまん性汎細気管支炎にエリスロマイシン長期療法が使えなくなる?”という表題の疑問がわいてきます。

関係学術団体などのアクションを期待しておりますが、製薬会社はなんもかんがえてないのでしょうかね?
もし、今後、エリスロマイシン長期療法をカットしてくる保険団体は非情の集団で、社会的に批判されても仕方のない所行でしょう。

by internalmedicine | 2004-10-14 17:19 | 呼吸器系  

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