代替治療:重篤副作用・死亡例 間接的悪影響を含めモニタリング・報告システムの構築が急務

代替医療は重篤な副作用・死亡事例の原因となる。CAMの広がりとともに、関連する副事象が多く、この副作用の範囲・領域さえ不確実となっている。副事象のメカニズムを確立し、モニタリング、報告するシステムの構築が重要。

Adverse events associated with the use of complementary and alternative medicine in children
Arch Dis Child doi:10.1136/adc.2010.183152


関連ニュース記事:子供への悪影響大(http://www.upi.com/Health_News/2010/12/23/Alternative-remedies-seen-as-risk-to-young/UPI-52121293151157/
オーストラリアの研究者がハーブ治療、自然療法薬剤、ビタミン、その他代替治療の副作用をまとめた。39ケースで重症・死亡例あり。

代替治療の問題点としては、モニタリング不足であると、メルボルンのRoyal Children's HospitaのAlissa Lim 氏

金属を含むものがあり、漢方で特に問題である。
ホメオパシーについて、4例の死亡が関与していた可能性があると述べている。
10ヶ月の男児に使用していたnaturopathic pillとして使用し、通常のケアをせずに代替的に特別食とともに使用。重度敗血症となった。
ホメオパチーノ問題点は、効果的な治療を妨げ、生命危機をもたらすことにある。

クリーブランドのUniversity Hospitals Case Medical Center health care system の Aleguas氏は"It's risky for kids because they have a smaller body mass and a higher rate of metabolism. It's so easy to misdose in children when things haven't been tested."と述べ、体のサイズの小さい代謝率の高い子供にとって特に危険となった可能性を示している。



日本で生じた、”ホメオパシー助産師”による ビタミン与えず乳児死亡例、これなどは上記でいけば、代替治療の死亡事例の典型例となる。この問題は助産師学会の幹部が積極的に代替治療の講演などを通して広めようとしていたこともあり、日本の医学団体にとって看過できない事態と思う・・・その割には、議論が低調のよう・・・助産師学会が間接的にせよ代替治療加害の関連者となっている事実は深刻である。

来年、日本医学会総会が開かれる年である、助産師学会から正式な場で話が聞きたいものである。今までの経緯説明、今後の方針など・・


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by internalmedicine | 2010-12-24 10:23 | Quack  

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