老人への帯状疱疹ワクチン;一般住居・慢性疾患状況にかかわらず有効
2011年 01月 12日
Tsengらは、帯状疱疹ワクチンと、全世代層別化、慢性疾患患者での帯状疱疹発生頻度低下の関連を示した。
75761名の男女比1:3と、マッチ化した対象非ワクチン接種者227283名比較
Herpes Zoster Vaccine in Older Adults and the Risk of Subsequent Herpes Zoster Disease
JAMA. 2011;305(2):160-166.
帯状疱疹ワクチン接種者は、白人、女性、外来受診回数が多く、慢性疾患が少ないひとが多い。
帯状疱疹数は130415人年あたり828(6.4 per 1000 人年; 95% 信頼区間 [CI], 5.9-6.8)
対して、非ワクチン者は、355659人年あたり4606 (13.0 per 1000 人年; 95% CI, 12.6-13.3)
補正解析にて、ワクチンは帯状疱疹リスク減少と関連 (hazard ratio [HR], 0.45; 95% CI, 0.42-0.48);この減少は全年齢層別化、慢性疾患患者の間でも見いだされる。
帯状疱疹リスクは、急性病的常用無縁な者よりワクチン状況で差が生じ、バイアスでないことが想定される。
眼領帯状疱疹はHR 0.37; 95% CI, 0.23-0.61、入院はHR, 0.35; 95% CI, 0.24-0.51でワクチン接種者に少ない。
後顧的研究だが、特殊状況下でなく、一般地域での研究ということが重要。
弱毒生ワクチンであるZostavaxは、米国CDCでは60歳以上、ヨーロッパEMEAは50歳以上で適応のようであう。
by internalmedicine | 2011-01-12 08:53 | 感染症