SSRIであるEscitalopramの更年期症状hot flashへの有効性
2011年 01月 19日
SSRIであるescitalopra 10 to 20 mg/d 使用の有効性と使用耐用性を検討
8週間多施設ランダム化二重盲検プラセボ対照化平行群トライアル(205名女性登録、アフリカ系95名、白人102名、他8名)
プライマリエンドポイントはhot flashの頻度・重症度4,8週めの日記記録
Efficacy of Escitalopram for Hot Flashes in Healthy Menopausal Women: A Randomized Controlled Trial
JAMA. 2011;305(3):267-274.
ベースラインの平均(SD)1日hot flash頻度 9.78 (5.60)
修正ITT解析にて、escitalopram8週目のhot flash数減少平均差 1.41 (95% CI, 0.13-2.69)
平均減少は、治療群 4.60 (95% CI, 3.74-5.47) と対照群 3.20 (95% CI, 2.24-4.15) hot flash / day
8週めのhot flash頻度50%減少比率:escitalopram群 55% v プラセボ 36%(P = .009)
hot flash重症度減少はescitalopramで有意に減少(−0.52; 95% CI, −0.64 to −0.40 vs −0.30; 95% CI, −0.42 to −0.17 for placebo; P < .001).
人種差は治療効果に影響与えず (P = .62)
副事象による包括的治療中止比率 4% (7 in the active group, 2 in the placebo group)
治療中止後3週目で、escitalopram群では、プラセボより平均 1.59 (95% CI, 0.55-2.63; P = .02) 増加
他のSSRIでは堂なのかということと・・・
SSRI中止後、hot flash増加がある・・・ってのが気になる。
SSRIから離脱困難ってことを表すわけだから・・・
漢方の効き目ってどの程度なのだろう?
あいからず、”Kami-kihi-to, Kami-shoyo-san, Keishi-bukuryo-gan ”あたりで、検索しても、基礎研究ばかりで、臨床的な効果の程度の報告は出てこない。英字紙に耐えうる論文は出てないと考えた方がよいのだろう・・・自信があるなら、シャム・プラセボを行うRCTでやればよい・・・臨床例はいっぱい存在するわけだから、やれば簡単なはず。
hot flash治療は、ホルモン補充療法、SSRI、漢方治療、自律訓練法などの心理療法・・・いずれも問題を抱えている。臨床数が多い病気なのに・・・
by internalmedicine | 2011-01-19 09:40 | 加齢