NHK誤報?煽動記事:迅速診断陰性でも抗インフルエンザ薬使用しろと!

NHKって、数々の問題を有する”ためしてガッテン”のような番組を続けるようなテレビ局なので、煽動報道してもいまさらおかしくないとは思ってたが、最下段の”呼吸療法医学会”の真のコメントごとく、ほんとは、”原因不明の重症呼吸不全”に限定した話なのである。


適切な抗インフルエンザ薬使用に関して、”初期診療”をになうプライマリケア側のいい分全く無

NHKの誤報!

それにしても、呼吸療法医学会って、内科系の呼吸器学会の医者も多く所属してたと思うのだけど・・・プライマリケアに配慮した分もあってよかったと思う。NHK側がアナウンスした学会関係者の話通り書いたとすれば、学会側関係者にも落ち度があると思う。

インフル重症 診断遅れ原因か
1月21日 6時8分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110121/t10013536591000.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter
おととしから去年にかけて、新型インフルエンザにかかり症状が悪化した16歳以上の患者の4人に1人は、医師の診断の遅れが原因で重症化した疑いの強いことが、専門の学会の調査で分かりました。

集中治療が専門の医師でつくる日本呼吸療法医学会は、おととしから去年にかけて新型インフルエンザにかかり、症状が悪化して人工呼吸器を装着した16歳以上の患者33人について、治療の経過などを詳しく調査しました。その結果、4人に1人は、インフルエンザの簡易検査で陽性反応を示さなかったことから医師の診断が遅れ、治療薬が適切に投与されずに重症化した疑いの強いことが分かったということです。このうち半数に当たる4人は、症状が回復しないまま、肺炎などを悪化させて死亡していました。この冬のインフルエンザも、先月以降、患者から検出されるウイルスの7割近くが「新型」で占められ、20代から50代で感染が広がっていることから、学会では診断の遅れに注意すべきだと呼びかけています。分析を行った日本医科大学付属病院の竹田晋浩准教授は「季節性のインフルエンザで大人の患者が重症化することはまれなので、診断が遅れたとみられる。医療機関は、呼吸が異常な患者には新型インフルエンザを念頭に置いて詳しい検査を行い、速やかに治療薬を投与してほしい」と話しています。


NHKには全く期待してないが、ひどい報道だし、現場に混乱を与える報道だと思う。

ほんとの日本呼吸療法医学会としてのコメント
重症呼吸不全において、簡易テストが陰性でPCR検査で確定診断がついた症例が約1/4もあった。治療開始の遅れは致命的であり、原因不明の重症呼吸不全ではA-H1N1を疑い、速やかにPCR検査を考慮することを推奨する。
抗ウイルス薬は、できる限り早期に用い、奏効しない場合には増量ならびに投与延長を考慮すべきである。


ついでに言えば、この学会の先生方、PCRが簡単にできる施設におつとめのようである。できれば、一般の病院の話に口を出さないでいただきたいものだ

by internalmedicine | 2011-01-21 06:55 | インフルエンザ  

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