サプリメント製品の効果への疑念:ブロッコリー:乾燥沫で効能期待物質激減の仕組み
2011年 01月 31日
ドライパウダーだと、効果が少なくなるという話。それは、ミロシナーゼ(myrosinase)が含まれるかどうかが問題。
Sulforaphane (SF) は chemopreventive isothiocyanate (ITC) で、glucoraphaninのmyrosinaseでcatalyzeされた水解物由来で、ボロッコリーに存在する thioglucosideのひとつである。
ボロッコリサプリメントにはglucoraphaninが含まれるが、myrosinaseは含まれず、食餌性のSFが持つ能力をサプリメントが有するかどうかは不明
myrosinase豊富なブロッコリーの空気乾燥芽と、myrosinase欠如+glucoraphanin豊富なブロッコリー乾燥芽の比較
2gの芽と2gパウダーにて血中、尿中のSF代謝物を解析
24時間尿中SF回収率はボロッコリ芽、混合、パウダーで、それぞれ74%、49%、19%
尿中血中ITCはボロッコリ-パウダーでは、芽や混合物に比べ遅延化する
肝機能は24時間後毒性を示さなくなる
myrosinase豊富なブロッコリー芽にくらべ、パウダーでのSFの血中、尿中への発現遷延化がおきることが示唆される。
ブロッコリ芽と乾燥パウダー混合で、SF吸収が促進され、ボロッコリ-製品に健康上の効果を与えることとなるだろうと想定
Sulforaphane Absorption and Excretion Following Ingestion of a Semi-Purified Broccoli Powder Rich in Glucoraphanin and Broccoli Sprouts in Healthy Men.
Nutr Cancer. 2011 Jan 13:1.
サプリメントの宣伝で、なんたら大学のなんとか先生が、”食品Aには、Bという成分が含まれており、BにはCという効果がある、故に、AはCの効果がある”という、詭弁にもならない詐欺がまかり通っている。
何らかの食品を乾燥末にしても、もともとの食品の効能を担保することにならないことを、一般国民は理解しておくべきだし、全文のような宣伝に荷担する専門家たちを避難すべきだろう
by internalmedicine | 2011-01-31 08:36 | Quack