男性更年期障害:バランスを失った日本医師会雑誌の記載・・・生涯教育素材の価値無し
2011年 02月 05日
”男性更年期”に対する安易なホルモン補充療法は、安全性・有効性の確立した治療法とは言えないのだ。
他にも、男性更年期のアンドロゲン補充療法・・・・エビデンス無し、リスク可能性大(2004/05/06 )など以前からリスクが多く語られている。また、診断定義にも疑問が呈されている、実に問題の多い”診断名“なのである。
今更ながらなのだが・・・・
■特集 男性更年期障害の考え方と実地診療
日本医師会雑誌 2010年12月1日発行 第139巻・第9号
日本医師会雑誌に、こういう特集が組まれた。
一般医家の教育を目的とする雑誌に、疾患の存在自体に反論あるテーマを、反対意見を同時記載せず、掲載するとは・・・宗教教育のような雑誌になってしまった日本医師会雑誌。
特集あえてするとすれば・・・pro & con特集にすべきだ
たとえば、カナダの医学雑誌(http://www.cuaj.ca/CUAJ-JAUC/vol2-no1/12-point-counterpoint.pdf)では・・・
The use of hormonal therapy in “andropause”:
the pro side Alvaro Morales, MD
The use of hormonal therapy in “andropause”: the con side
Richard Casey, Bsc, MD, FRCS(C)
このように記載している。
上記カナダの医学雑誌の編集方針に対して、日本医師会雑誌の記載には、大いに疑問が残る。
一方的な意見だけを記載した、偏った編集内容の雑誌に、医師の生涯教育を、付託できるのだろうか?医師会自体の存在意義にも関連する重大事・・・日医医学雑誌編集委員は即刻辞任すべきだ。
(そんなものほんとにあるかしらないが)”男性更年期障害”普及協会の人たちは、メディアを利用し、強大な力をもっているようだ。
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by internalmedicine | 2011-02-05 10:40 | 医学