症例対照:胎内・新生児への放射線被曝による小児がん発生リスク
2011年 02月 11日
2690名の小児がん症例の対照4858名比較
Research
Early life exposure to diagnostic radiation and ultrasound scans and risk of childhood cancer: case-control study
BMJ 2011; 342:d472 doi: 10.1136/bmj.d472 (Published 10 February 2011)
Cite this as: BMJ 2011; 342:d472
母体年齢・生誕時体重補正ロジスティック回帰モデルで、胎内超音波暴露による小児がんリスク増加のエビデンス認めず
胎内X線暴露後の全種類がん増加の軽度増加傾向(odds ratio 1.l4, 95% 信頼区間 0.90 to 1.45) 、白血病増加傾向(1.36, 0.91 to 2.02)がみられたが、いづれも有意差なし
0−100日目の新生児期の診断レントゲン暴露は軽度で、有意でない、がん・白血病リスク増加との相関が見られたが、一方、リンパ腫においては、超過リスクの相関見られた (odds ratio 5.14, 1.27 to 20.78)しかし、少数でバイアスを含むものである。
症例対照研究であり、結論的でない。リンパ腫に関しては、再検討必要。
CTより放射線量の少ない投与量でも、妊娠中の母体の腹部・胎盤、生まれたての赤ちゃんへの診断的レントゲン撮影は、配慮が必要である
by internalmedicine | 2011-02-11 10:37 | 環境問題