卒中亜急性期リハビリテーション:重度片麻痺ロボット(帝人 ReoGo)補助訓練 有効

ハイテク技術による機能回復訓練は従来の在宅Rehab.を凌駕できない 2011-02-12

上記報告は、慢性安定期対象で、以下の報告は、より重度で亜急性期、施設内リハビリテーション内の話。

robotic ReoGo deviceというデバイスの検討。
日本からの報告はランダム化されてない報告。帝人によりサポートあり、利益相反はない。
https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr.cgi?function=brows&action=brows&type=summary&recptno=R000001949&language=J

上記報告と異なり、かなり重度の片麻痺の状態を想定しているようで、ロボットガイダンス無しでは自己訓練不能の対象者たち
56名の片麻痺卒中後平均47日の患者さんを標準セラピスト・アシスト訓練、40分上肢訓練、+40分のロボット治療を加えるか、自己鍛錬(疾患上肢へのストレッチ、負荷圧運動)かのランダム化

片麻痺仮患者において、ロボットリハビリテーション6週間で改善 (P<0.001),。
ランダム割り付け、標準リハビリテーションでは、上肢運動能力は改善がみられなかった(P≤0.05 between groups)。

上肢運動機能回復スケールである、36-point Fugl-Meyer scaleにて4.8点 v 1.9点(P<0.05)
12-point Fugl-Meyer flexor synergy score scaleでは、 2.1 v - 0.1(P<0.01)
Fugl-Meyer total scoreは、両群で有意差みとめず。しかし、ロボット治療のアドバンテージとして、対照群に比べて、その差で評価すると、3倍スコアが改善している(change 6.6 versus 2.2, P<0.05)。

卒中後慢性期にロボット治療は焦点が当てられ、亜急性期に使われることは多くない。日本の保険システムは亜急性期に主にあつくなっているので、この時期のリハビリテーションに関心が高いという裏側を研究者の北里大学・東病院のTakahashi先生は述べ、”But robots are no replacement for self-training or therapists”とも述べている。

ASA: Robo Rehab Boosts Recovery in Hemiplegia
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ASA/24848
Takahashi K, et al "Upper extremity robotic therapy is effective in post-stroke hemiplegia: A randomized controlled trial" ASA 2011; Abstract A23.

Internal Medicine Newsでも報道
http://www.internalmedicinenews.com/news/more-top-news/single-view/robot-plus-physical-therapy-boosts-hemiplegic-stroke-recovery/b2fbe475ff.html

米国でも同様なトライアル進行中
http://clinicaltrials.gov/ct2/results?term=robot+stroke

by internalmedicine | 2011-02-14 08:55 | 中枢神経  

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