アスピリンにPPI追加予防投与はコスト効果的でない

アスピリンは、急性心筋梗塞を減少させるが、消化管出血を増加させる。PPIは、上部消化管出血を減少させる。そこで、冠動脈性心疾患(CHD)予防のためのアスピリン治療のPPI有無に関するcost-utility解析

QALYあたりのコストという金勘定で、明確にPPI追加予防投与が適切でないと判断・・・なんとわかりやすい

Cost-Utility of Aspirin and Proton Pump Inhibitors for Primary Prevention

Stephanie R. Earnshaw, PhD; James Scheiman, MD; A. Mark Fendrick, MD; Cheryl McDade; Michael Pignone, MD, MPH

Arch Intern Med. 2011;171(3):218-225. doi:10.1001/archinternmed.2010.525

Markov model で、コストとアウトカムを評価
・低用量アスピリン+ PPI (omeprazole, 20 mg/d)
・低用量アスピリン単独
・無治療l

10年CHDリスク10% 年間消化管出血リスク 1000対0.8の45歳男性で、
・アスピリン:$17 571 と18.67 quality-adjusted life-years [QALYs]
・無治療:$18 483 と 18.44 QALYs
・aspirin + PPI:($21 037 と 18.68 QALYs

アスピリン単独は無治療より効果的で、コスト少ない

アスピリン単独に比較して、アスピリン+PPI($447 077)は、QALY($21 037 と 18.68 QALYs) あたりのコスト増加
55、65再男性でも同様。

PPIを加えることによるQALYあたりのコスト増加は、1000あたり4-6件の消化管出血リスクによるQALYあたりの$50000未満である。





金勘定だけで、PPI追加必要ないとするアメリカの医療・・・はっきりしているからやりやすい面もある

一方、情緒優先の裁判官が医療をゆがめている日本は、たまたま、アウトカムが悪くても、悪ものにされる。

by internalmedicine | 2011-02-15 09:40 | 動脈硬化/循環器  

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