PACEトライアル: 慢性疲労症候群;根本的に治療法が間違えてるのではないか?

恐怖症状を和らげることに集中し、身体活動性を徐々に増加させることのほうが、疾患原理を想定したエネルギー効率回復をまつというやり方より、慢性疲労症候群の利用として安全で効果的だという報告

2つの治療、cognitive behaviour therapy (CBT;認知行動療法)と、graded exercise therapy (GET) (段階化運動療法 ;ここではこう訳したが・・・正式な訳があるかもしれない)が患者の疲労度や機能回復につながる。adaptive pacing therapy (APT)という、患者の運動制限を許す、安全性を主にした治療法は、認知行動療法や段階化運動療法より有効でなかった。

Comparison of adaptive pacing therapy, cognitive behaviour therapy, graded exercise therapy, and specialist medical care for chronic fatigue syndrome (PACE): a randomised trial
The Lancet, Early Online Publication, 18 February 2011


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Primary outcome treatment differences for fatigue (A) and physical function (B) at 52 weeks

APT=adaptive pacing therapy. SMC=specialist medical care. CBT=cognitive behaviour therapy. GET=graded exercise therapy.



Adaptive pacing therapy (APT) は、慢性疲労症候群の理論から開発され、すなわち、行動により可逆的なものでなく、エネルギー利用性が低下して起きるという考えから生まれたやりかた。疾患に適応するよう最適化が目的。疲労を最小化、避けるよう計画し、行動を至適化する。自然回復を待つようベストなコンディションをもたらすようにするもの

Cognitive behaviour therapy (CBT)は、承知のごとく、認知応答(運動時の不安反応)と、行動変容(運動を避ける)を修正を図る方法。

Specialist medical care (SMC)は、経験豊富な医師による疾患の性質や病状説明などを含む診療。

Graded exercise therapy (GET)は、慢性疲労症候群のの運動不耐性とdeconditioning改善を目的としたもので、原理としては、症状は運動を忌避やそのためのdeconditioningによるものであると仮定し、次第に、正常な運動へ回復を図る方法

by internalmedicine | 2011-02-19 09:44 | 運動系  

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