米国:終末期余命6ヶ月間の医療費分析
2011年 02月 21日
機能低下部分があれば手がかかるからコストが上がるというのはわかるが、認知症では医療費減少と関連というのが不可解だった。他、マイノリティや特定慢性疾患の存在が医療費を嵩上げし、家族の補助が医療費を下げるということはまぁ納得。
日本では、住民あたりの医療費は西高東低だが、地域特性が医療費高低の一部の要素であることは確からしい。
エディトリアルは、”What Is the “Right” Intensity of Care at the End of Life and How Do We Get There?”という題目で、終末期医療コスト議論の材料になるのでは?
Determinants of Medical Expenditures in the Last 6 Months of Life
Ann Int Med. February 15, 2011 vol. 154 no. 4 235-242
医療費増加要素
・機能低下 (rate ratio [RR], 1.64 [95% CI, 1.46 to 1.83])
・ヒスパニック (RR, 1.50 [CI, 1.22 to 1.85])、黒人 (RR, 1.43 [CI, 1.25 to 1.64])
・特定慢性疾患、糖尿病を含む(RR, 1.16 [CI, 1.06 to 1.27])
減少要素
・家族が近くにいること (RR, 0.90 [CI, 0.82 to 0.98])
・認知症(RR, 0.78 CI, 0.71 to 0.87])
ケアプランニングは相関無し
地域特性、終末期ケアパターン (RR, 1.09 [CI, 1.06 to 1.14])や住民あたりの病床数 (RR, 1.01 [CI, 1.00 to 1.02])は医療費増加と関連
患者特性にて、全変数の10%を説明可能で、地域特性補正後もその相関性は有意差を維持。
認知症があると医療費減少につながるということは、高額医療につながりやすいより積極的医療がなされてないってことでは?
by internalmedicine | 2011-02-21 10:23 | 医療一般