コペンハーゲンコホート:食後トリグリセリドと卒中の関連性は男女とも、対してコレステロールは男性のみ
2011年 02月 23日
食後TGが重要という話はいつも揺れ動く・・・
そして以下の報告は、コレステロール血症一次予防無益世の話に使われそうな素材である。
Nonfasting triglycerides, cholesterol, and ischemic stroke in the general population
Annals of NeurologyEarly View, Article first published online: 18 FEB 2011
Copenhagen City Heart Study による検討で女性7579名、男性6372名で33年間フォローアップ
837名それぞれ虚血性卒中発症
<女性>
TG<1 mmol/Lに比べ、多変量ハザード
1.00-1.99mmol/Lにて 1.2 (95% confidence interval [CI], 0.9–1.7)
≥5にて 3.9 (95%CI, 1.3–11.1)
(trend: p < 0.001)
<男性>
TG<1 mmol/Lに比べ、多変量ハザード
1.00-1.99mmol/Lにて 1.2 (95%CI, 0.8–1.7)
≥5にて 2.3 (95%CI, 1.2–4.3) (p = 0.001)
<コレステロール>
男性における ≥9.00 mmol/liter vs <5.00 mmol/liter比較 4.4 (95%CI, 1.9–10.6).以外では有意差無し
ざっくりし過ぎる研究だが、コペンハーゲンコホートというのは100%フォロー完遂とある如く、疫学調査の質はかなり高い。ただ、TG高値も肥満や糖尿病・IGTの影響との共役関連がわからないし、コレステロールもLDL、HDLなど検討がされてない。ただ、TGの存在意義は重要という話に終わっている。
mmol/L表示に関して・・・
HDL・LDL mmol/L → mg/dL 39で掛ける
トリグリセリド mmol/L → mg/dL 89で掛ける
血糖 mmol/L → mg/dL 18で掛ける
クレアチニン μmol/L → mg/dL 88で割る
<http://www.faqs.org/faqs/diabetes/faq/part1/section-9.html>
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by internalmedicine | 2011-02-23 08:21 | 動脈硬化/循環器