米国睡眠学会の調査方法に問題;オンライン調査なんて認められない・・・というまっとうな批判
2011年 03月 07日
さすがに、学術調査となるとほっとけなくなる。
下記睡眠に関する調査、オンラインサンプリングであり、調査法に問題があると、medpage上で批判が展開されている。
http://www.medpagetoday.com/Neurology/SleepDisorders/25206
NPO法人(nonprofit National Sleep Foundation)の調査・・・13-64歳の1508名のアンケート回答のあった報告で、19-29で、51%が良眠得られず、46-64歳では38%が良眠得られずという報告で、適切な睡眠の定義は、10代で8時間、成人で7時間というもの(参考:http://www.sunherald.com/2011/03/06/2919579/sleepy-connected-americans.html )
この調査は、ユーザーが事前許可した opt-in式のopt-in online samplingで、回答率半数。内容は、携帯電話、コンピュータ、テレビ、ビデオゲーム、音楽デバイスなどの調査をも含むもの。
前回までのの調査とは異なり、オンラインサンプリングであり、一般の住民ベースのサンプリングと異なり、このようなデータを使用するのは不適切である。
オンライン調査について、”There currently is no generally accepted theoretical basis from which to claim that survey results using samples from nonprobability online panels are projectable to the general population"、すなわち、一般住民を投射すべきところに、オンライン上のサンプルをとることは一般的に、そのような解析は理論的にベースから認容しがたいという結論(American Association of Public Opinion Research (AAPOR) (2010、3月))
参考:AAPOR Report on Online Panels (pdf)
National Sleep Awareness Week® March 7-13, 2011 という、啓発週間のための、調査といううたい文句だったようだが・・・
一般大衆の目をひこうとして、最初から結論ありきの調査しようとしたのだろう・・・よくあること。
by internalmedicine | 2011-03-07 16:59 | 精神・認知