インダカテロールCOPD適応承認: 用量減らし、FDA承認の見込み

1日1回投与が売りの新規LABAである、indacaterol (Arcapta Neohaler)に関し、75 mcg 、 150 mcgという投与量で、COPD患者の気流制限使用に対する安全性と有効性を承認するであろうという報道
http://www.medpagetoday.com/Pulmonology/SmokingCOPD/25231

FDAは、2009年、75 mcg, 150 mcg, 300 mcgで有効性・安全性データ不十分という理由でrejectした過去がある。競合薬より選択性が高いということを示す必要性に迫られていた。

結果的にはプラセボ比較でより低用量で、12週後の肺機能改善で承認という推移
さらに、1万5千を超える薬剤のデータベースにて安全性を承諾させた。

indacaterol 300 mcg 26週の安全性データにFDAは注目中




参考:長時間作動β2 Indacaterolの安全性・有効性に関するプラセボ対照RCT 2011-02-25


この記事を見ると・・・あんまり期待できそうもない。1日1回投与だけが売りで、長期安全性未だ・・・という感じ。
スピリーバと併用が進む可能性があるが、LABAの安全性に関して疑念が残る今、薬品会社の宣伝には眉に随分つばつけて聞く必要があるだろう。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬として「インダカテロールマレイン酸塩」を日本で承認申請
http://www.novartis.co.jp/news/2010/pr20100803.html

ドラッグ・ディレイということで、承認迅速化している。
すると、世界的にも処方経験例の少ない薬物が大挙日常臨床に入り込んでくる。
FDAなどの情報を得ておかないと、コンシューマの手助け人である処方者が、薬害に巻き込まれる可能性があり、結局、患者からの不信をもたれることにもなるだろう。

by internalmedicine | 2011-03-08 08:59 | 呼吸器系  

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