学校看護師による”スクールを基盤とする喘息治療”

School-Based Asthma Therapy

日本でも、学校に看護師がいたらなぁ・・随分喘息児童のコントロール変わるだろうに・・・

自宅での喫煙暴露による層別化された、学校ベースのケア群と通常ケア対照群のランダム割り付け

school nurseによる、日々の予防的喘息薬物治療投与観察と自宅ベースの環境的喫煙減少プログラム、動機づけインタービュー法を用いる介入

ブラインド化したインタビューによるピークの冬季(11月から2月)の2週間の無症候平均数を主要アウトカムとする

74%の参加率で530名の登録
ピーク冬季間に、学校を通した予防的薬物投与児童は無症候日数を対照群に比べ有意に増加 (adjusted difference = 0.92 days per 2 weeks; 95% 信頼区間, 0.50-1.33)
さらに、夜間兆候、レスキュー使用回数減少、活動制限日数減少 (all P < .01)

治療群の小友は対照群に比べプレドニゾロン服用を要する悪化減少 (12% vs 18%; relative risk = 0.64; 95%信頼区間, 0.41-1.00)

送別解析によると、ポジティブな介入効果は、喫煙暴露されてる児童でも認められた (n = 285; 平均無症候日数 /2週間: 治療群 11.6 vs 対照群 10.9 ; difference = 0.96 日/ 2 週間; 95% 信頼区間, 0.39-1.52).


Randomized Controlled Trial to Improve Care for Urban Children With Asthma
Results of the School-Based Asthma Therapy Trial

Arch Pediatr Adolesc Med. 2011;165(3):262-268. doi:10.1001/archpediatrics.2011.1




同業種のひとにおこわれるかもしれないが、養護教諭って中途半端な存在だ。医師法や医療法上、簡易な怪我処置だって法的に怪しいものだし、私の知る限り、学校医の経験からいえば、その医学的知識に疑問をもってしまう養護教諭が大半。代わりに学校看護師を整備し、外傷処置、上記ごとき喘息やアレルギー管理、慢性基礎疾患を有する児童に対する管理、肥満や食行動異常対策など担ってもらうことで、計り知れない利益がもたらされると思う。

by internalmedicine | 2011-03-08 09:28 | 呼吸器系  

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