BARBER-1 研究: 理容店を利用した血圧コントロール介入法

昨年、メディアに、この話が流れてた(http://esciencenews.com/articles/2010/10/25/barber.based.intervention.may.help.black.men.better.control.high.blood.pressure)。おもしろい試みだと思う。


いきつけの床屋さんで、血圧コントロール介入に関して一役をになってもらおうという話

介入としては、ベースラインの血圧スクリーニング
血圧測定訓練、理容師が血圧チェックをヘアカット毎行い、血圧測定値について話し合い、血圧高値顧客を見つけ、定期的受診や血圧長期マネージメントなどを勧める


http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00325533

血圧コントロール率介入群で、増加 (絶対的群差, 8.8% [95% 信頼区間(CI), 0.8%-16.9%]) (P = .04);共役要素補正後も介入効果維持 (P = .03)

境界的効果が収縮期血圧変化でみられた (絶対的群差, –2.5 mm Hg [95% CI, –5.3 ~ 0.3 mm Hg]) (P = .08)

Effectiveness of a Barber-Based Intervention for Improving Hypertension Control in Black Men
The BARBER-1 Study: A Cluster Randomized Trial

Arch Intern Med. 2011;171(4):342-350. doi:10.1001/archinternmed.2010.390



行きつけの理容店、最近では美容店に行く人多いのではないだろうか?ヘアカットなどの間は確かにじっとしているので安静血圧が測れる。血圧測定には適した場所なのかもしれない。
医療機関で高血圧を捕まえ、コントロール継続させるより、理容店や美容店に一定の役割を担ってもらうというのは確かに良い考えかもしれない。

ただ、理容師や美容師が、偏った健康史観の持ち主でないという保証が必要だと思う。そして、ガイドラインの沿わない疑似医学的行為を推奨したとしたら・・・怖い。

by internalmedicine | 2011-03-08 11:02 | 動脈硬化/循環器  

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