肥満だから核体温が低いというわけではない
2011年 03月 09日
実際は、肥満は一般的には、核体温とは関連しない。
ヒトの体重調整に核体温の差が影響を及ぼすかどうか決定するには、核体温調整遺伝子の機能的変異研究の方向に進むしかないだろうという話で著者は終わっている。
Core body temperature in obesity
Marc J Heikens et. al.
First published March 2, 2011, doi: 10.3945/ajcn.110.006270
Am J Clin Nutr March 2011 ajcn.006270
In study 1,非肥満(BMI 30未満)及び肥満成人(BMI 30以上)にワイヤレス核温度センシングカプセルを飲ませ、体内核温度を24時間測定
In study 2, 正常体重 (BMI of 18–25) 及び肥満者に、体温センシングカプセルを飲ませ、48時間以上核温度を測定し、運動活動性記録をつける。24時間核温度を評価する
平均(±SE)日内核体温は35名の非肥満、46名の肥満でも差無し(36.92 ± 0.03°C compared with 36.89 ± 0.03°C; P = 0.44)
核温度24時間特性は11名の正常体重、19名の肥満者でも差がない(P = 0.274)
平均核体温は女性の方が男性より0.23度高い(36.99 ± 0.03°C v 36.76 ± 0.03°C; P < 0.0001)
β3アドレナリン作動作用、褐色脂肪細胞、UCP(UCP1)などと、実際の核温度の関係・・・線形の関係ではなさそうだ。核体温維持には、別に熱産生作用と”デブの汗かき”など熱放散などが、働いているということなのだろう。
by internalmedicine | 2011-03-09 10:12 | 糖尿病・肥満