米国: エビデンスが示されなかったのに、フィブラート処方増加 ・・・ マーケット活動による処方の歪化
2011年 03月 23日
結果、UPIでは2002年から2009年にその安定的増加がみられ、主に、フェノフィブラート(リピディル、 トライコア)処方の増加が寄与しているようである。一方カナダではフィブラート系統の使用は以前安定で増加傾向とは思えない。
Use of Fibrates in the United States and Canada
JAMA. 2011;305(12):1217-1224. doi: 10.1001/jama.2011.353
この研究の背景には、フェノフィブラートの2つのトライアルで、有益性が観られなかったのにかかわらず、米国で、この薬剤の処方が伸びている。報告は、このことへの批判が主のようだ・・・
参照:http://www.theheart.org/article/1200719.do
ACCORD研究でスタチンにアドオンすることにより、スタチン単独との比較で、心血管イベント減少効果が観られず、FIEDL研究では、心血管疾患合併症・死亡率ベネフィット示されなかった。
ACCORD trial(The ACCORD Study Group. Long-term effects of intensive glucose lowering on cardiovascular outcomes. N Engl J Med 2011; 364:818-828.)
Fenofibrate Intervention and Event Lowering in Diabetes (FIELD) study(The Lancet 2005; 366(9500): 1849–1861. etc)
この報告、製薬会社スポンサーの商用医学情報誌がどう扱うか・・・みなさん、観察を!
by internalmedicine | 2011-03-23 09:04 | 動脈硬化/循環器