ヒトで証明:COPD急性増悪モデルとしてのライノウィルス感染関与
2011年 03月 28日
Experimental Rhinovirus Infection as a Human Model of Chronic Obstructive Pulmonary Disease Exacerbation
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2011; 183: 734-742. First published online October 1 2010 as doi:10.1164/rccm.201006-0833OC
Patrick Mallia, Simon D. Message, Vera Gielen, Marco Contoli, Katrina Gray, Tatiana Kebadze, Julia Aniscenko, Vasile Laza-Stanca, Michael R. Edwards, Louise Slater, Alberto Papi, Luminita A. Stanciu, Onn M. Kon, Malcolm Johnson, and Sebastian L. Johnston
血中、喀痰、BALの炎症性メディエータ
鼻洗浄、喀痰、BALをベースラインとライノウィルス16感染後測定
COPD患者のライノウィルス感染後下気道感染発症後、気道閉塞、全身性炎症を対照群と比較し、それらが長く、強い影響を与えたことを示した。
臨床的アウトカムと関連した喀痰中の好中球マーカーとウィルス負荷は炎症性マーカーと相関
COPD患者では、ウィルス量は増加し、BAL細胞からのINF産生は障害された。
ヒトで証明したことが上記文献の重要性だと思う。
ライノウイルスはICAM-1を感染受容体とするmajor typeライノウイルスと,低比重リポ蛋白(LDL)受容体を感染受容体とするminor typeライノウイルスに分類される.気道上皮細胞表面のICAM-1発現を抑制する糖質コルチコイドや,マクロライド抗生物質,プロトンポンプ阻害薬,喀痰調整薬カルボシステインなどはmajor typeライノウイルス感染を抑制し,ヒト気管上皮細胞培養液へのライノウイルス放出を減少させ,上皮細胞内のライノウイルスRNAの複製を抑制する.さらに,これらのライノウイルス感染抑制薬は,ライノウイルス感染による炎症性サイトカインの産生を低下する.ライノウイルス感染による気道炎症の沈静化に作用すると期待される.
http://jja.jsaweb.jp/am/view.php?pubdate=20050930&dir=2005a&number=05a_sy130006
マクロライドによるCOPDの急性増悪抑制効果 東北大学大学院 先進感染症予防学 教授 山谷睦雄
http://radio848.rsjp.net/abbott/html/20080509.html
The major human rhinovirus receptor is ICAM-1 Jeffrey M. Greve et. al. Cell, Volume 56, Issue 5, 839-847, 10 March 1989
ライノウィルスに直接関連した介入が考えられる?
ライノウィルス関連COPD急性増悪のマーカー:血中IP-10 2009-10-20
喫煙は、ライノウィルス誘導性気管支上皮ケモカイン産生に影響を与える 2010-06-01
Mouse models of rhinovirus-induced disease and exacerbation of allergic airway inflammation (Nature Medicine 14, 199 - 204 (2008))
by internalmedicine | 2011-03-28 09:21 | 呼吸器系