日本の循環器科医がアホであるという証明・・・・クロルタリドンの日本での扱い

chlorthalidone (CTD)であるクロルタリドンの日本での扱いがそれを証明する。

”商品名の代表はハイグロトン®(ノバルティス,販売中止のため日本では入手できない)”状況に陥れた状況が、日本の循環器科医・高血圧専門の医師たちの見識の反映なのである。

降圧治療薬の選択を一変させたALLHAT研究、この研究における降圧利尿剤はchlorthalidone (CTD) が主。にもかかわらず、hydrochlorothiazide (HCTZ)にあるかのようにHCTZ+ARB合剤を、製薬メーカーとともに宣伝している。中には、ALLHATスタディー直後には一斉に日本人には降圧利尿剤があわない、尿酸や血糖への危険があると主張してた人たちが、合剤発売後に、降圧利尿剤で解決のような宣伝をする始末。

ALLHAT研究後、ハイグロトンを入手し、処方し始めるまでに、手間と時間がかかったが、その後、市場から消えるとのことで処方を中止せざる得なかった。当方の県にも、循環器科医はいっぱいいるはずなのに・・・だれも疑問を呈さないていたらく・・・と、この話題を書くにつけ怒りに震え続けてる。


chlorthalidone (CTD) と hydrochlorothiazide (HCTZ)の比較

Chlorthalidone Reduces Cardiovascular Events Compared With Hydrochlorothiazide: A Retrospective Cohort Analysis
Michael P. Dorsch, Brenda W. Gillespie, Steven R. Erickson, Barry E. Bleske, and Alan B. Weder
Hypertension. 2011;57:689-694
・CTDは、有意にCVEsを減少(P=0.0016)
・CTDは、有意にSBPを減少(P<0.0001)
・CTDは、有意に総コレステロールを減少(P<0.0001)
・CTDは、有意にLDLコレステロールを減少 (P=0.0003)
・CTDは、有意に尿酸を増加 (P<0.0001)



CTD:クロルタリドンで書かれることが多いのでクロルタリドンとした

CTDとHCTZの比較は前から指摘されている。
クロルタリドンは、HCTZとよりCVEsを減少させ、CVEs高リスク状態の患者のサイアザイド系利尿剤治療には、クロルサリドンを選ぶべき! 2010-11-13

EBM重視と言いながらクロルタリドンよりHCTZ利用・・・答えは、みんなが処方するから・・・・ 2010-11-13

降圧治療: HCTZ ≠ chlorthalidone・indapamide ・・・ HCTZを第一選択にするな! 2009-06-16



製薬会社やその御用教授たちには合剤まで作り上げてしまってる以上、CTD優位の報告は目障りなのだろう。だが、海外の報告みれば、HCTZが劣った薬剤であることは明らか・・・それを顧みないのは医師として問題ありだとおもう。それを放置する日本の循環器・高血圧系の医師たち・・・反省してほしい。

まあ、いいわけはうまいから・・・この研究は後顧的だから・・・などと、循環器科医たちはぬかすだろう・・・

by internalmedicine | 2011-03-29 11:13 | 動脈硬化/循環器  

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