FDA:人工着色料と多動性障害の関連に動き出す・・・

H23.4.1)冒頭追記

結局、”The FDA's Food Advisory Committee has voted 11-3 that there is not enough evidence to conclude that artificial dyes used to color foods contribute to hyperactivity in children.”・・・ということで、エビデンス十分でないという従来の結論の踏襲のようです。

http://www.medpagetoday.com/Pediatrics/ADHD-ADD/25660

McCann D らのthe Lancet論文や2重盲検プラセボ対照のメタアナリシスを真っ向から否定したもの
50もの報告から、30の報告で検討し、特に2つの研究を重視。

NYTimesは、”Artificial Dye Safe to Eat, Panel Says ”と書いてるが・・・ちょっと断定的すぎるんじゃないの・・・日米とも大きなメディアってのは信用できませんな


健康被害が疑われるのに、メーカーや生産者にとって都合が悪くなると、”風評被害”と叫び、”かいわれ訴訟”の司法悪判断のため、公的に”健康被害”を訴えることも出来なくなった日本社会。・・・「”風評被害”被害」と私は勝手に読んでいる。これに対抗するには、”カイワレ訴訟悪司法判断”訴訟しなければならないのではという悲しい冗談しか言えない。

さて、以前から、私は注目してたテーマ、多動性障害と食品中人工着色料問題・・・FDAに動きがあったようだ。


”FDA examines question of artificial food coloring and hyperactivity”

”食品人工着色剤と多動性障害”の関係というのは以前から世間を騒がしている。
FDAが乗り出したという話なので、米国メディアの多くが取り扱っている
http://bit.ly/geUceR

http://www.nytimes.com/2011/03/30/health/policy/30fda.html

名指しされた商品
Jell-O


Lucky Charms cereal


Minute Maid Lemonade


たとえばこれらの商品に警告文を入れるかどうか・・・という判断のため連邦政府が初めて見直しを考慮するという話

日本なら、馬鹿司法のおかげで、”風評被害”ということで、こういう商品名提示できないだろうなぁ・・・消費者が馬鹿みる”風評被害”被害蔓延日本

FDAは以前、行動変容や健康問題と着色料の関連に関して明確でないと結論づけていた。

公聴会は、人工着色料と小児の行動変容に関わる追加研究リスト、少なくともregulatorたちの関心を引くべきものがあったことの象徴であり、消費者アドボケートのためになるだろうとされる。

着色料の歴史は1950年オレンジ1号、1976年にはRed No.2を発がん性の恐れのため、Red No.40に置換。人工着色料の多くは1931年FDAが承認し、その中には、Blue No. 1、Yellow No. 5、 Red No.3がそれである。この着色料からアスピリン開発につながった。今は違うが、当時はコールタールから作られていた。

1970年代、小児アレルギー専門のDr. Benjamin Feingold(Hyperkinesis and Learning Disabilities Linked to Artificial Food Flavors and Colors Am J Nurs. 1975 May;75(5):797-803. )は、特定の子供のhyperactivityを除去し、過活動行動を治療することに成功し、2007年 The Lancet(The Lancet, Volume 370, Issue 9598, Pages 1560 - 1567, 3 November 2007 )に、典型的児童での人工着色料の影響を見いだす報告がなされている。

consumer science groupが、着色料中止、あるいは、すくなくとも警告を企業に要求するよう、政府に請願するも、コメント無くFDAはコメント発表しなかった。the Lancetの論文や他の報告へ科学的意義付けに関してインチキとして、2日間の会合にて、停止を考慮しないこととなった。個別のGreen No. 3やYellow No. 6など規制ほぼ不可能、相対リスクに関して何の判断材料も与えず結論づけていた。

FDAの科学者たちは、ピーナッツアレルギーのような、特定の物質へのユニークな非寛容であり、内因性毒性の働きではないと考えている。アレルギー原因物質のような人工着色の存在を食品ラベルに明らかにするようFDAは既に要求している。

パネルは、結局結論付けをするための研究を多く要求するが、食品メーカー自身が研究するようなインセンティブは生まれないだろうとしている。

人気商品にも人工着色料が含まれている(Cheetos snacks、 Froot Loops cereal、 Pop-Tarts、 Hostess Twinkies; extensive listing in the consumer advocacy group’s petition)が、小売の中には、人工着色料含有食品を拒否するところも出てきている。


特定の成分に関して特定の症状がある場合は対処もしやすいはず

日本では、この人工着色料と多動性障害の問題・・・ほとんど話題になってない。

人工着色剤と安息香酸ナトリウムは3歳児、8・9歳児の多動性と関係 2007年 09月 06日

人工着色料・保存料の一つが子供の落ち着きのなさを増す 2004年 06月 05日

by internalmedicine | 2011-03-31 11:37 | 環境問題  

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