前立腺癌検診20年:死亡リスク差認めず

”検診20年後で、前立腺がん検診の有無で死亡率差無し”という結論。そして、”過剰診断”・”過剰治療”のリスクを増やすというコメント・・・でも、検診10-15年に、対照と10%から20%近くの累積死亡率差があるため、検診推進者たちへの反論としては厳しいかもしれない。

”前立腺がん検診は短期的ベネフィットに疑問が呈されていて”、”背景的oppotunistic screeninのバックグラウンドを廃したランダム化対照研究にて、病期・悪性度の完全登録、検診ん・対照群の治療を検討すると、過剰診断リスク、過剰治療リスクが考えられた”としている。

Randomised prostate cancer screening trial: 20 year follow-up
BMJ 2011; 342:d1539 doi: 10.1136

1987-1996年まで、1494名を6番目ずつ検診
最初の2回は指診のみ
1993年からはPSAを4μg/Lをカットオフ値として検診
1996年の4シーズン目で69歳未満のみ検査
腫瘍病期、グレード、治療データ
前立腺癌特異的死亡率

1987-1996年の4つのスクリーニング 1161/1492 (78%)、 957/1363 (70%)、 895/1210 (74%)、 446/606 (74%)
検診群での前立腺癌診断は85例(5.7%)、対照292(3.9%)
前立腺癌死亡リスク比は、検診群で1.16(95%信頼区間 0.78-1.73)
Cox比例ハザード解析で、検診群と対照群比較の前立腺癌特異的死亡率比較は、ハザード比で、 1.23 (0.94 to 1.62; P=0.13)
研究開始時の年齢補正後、ハザード比は 1.58 (1.06 to 2.36; P=0.024)




Kaplan-Meier curves of overall survival for men diagnosed with prostate cancer in control group (n=292) and screened group (n=85). Log rank test P=0.14




Cumulative rates of prostate cancer specific mortality

by internalmedicine | 2011-04-01 14:32 | がん  

<< 左脚ブロック時急性心筋梗塞診断... ヨーロッパ縦軸調査:COPD発... >>