メタボリックシンドロームに対する運動介入:量的変化はないが質的効果は上がっている
2011年 04月 02日
さぼってばかりの社員を含めた社員数が多いから良い会社という訳ではない。でも、日本では、”社員数が多いから良い会社”という評価がなされることが今でも多いと思う。
”メタボリックシンドローム”における運動療法は残念ながら未だにこの”サボり社員を含めた社員数カウント”的やり方で行われ、その正当な評価がなされてない・・・という風に解釈できる。
運動トレーニングで、HDLの機能改善しているのである。
Effect of Exercise Training on Plasma Levels and Functional Properties of High-Density Lipoprotein Cholesterol in the Metabolic Syndrome
American Journal of Cardiology Volume 107, Issue 8 , Pages 1168-1172, 15 April 2011
強化的なライフスタイル修正は、HDLコレステロールを変化せしめる。現在の研究の目的は、短期的運動の早期効果であり、特異的ダイエット、メタボリックシンドローム患者のHDL血中濃度、HDL昨日特性を考慮してないものであった。
この人たちは、30名の運動しない人たちを対象に、メタボリックシンドロームあり20名、無し10名で検討
メタボリックシンドロームを有する患者を3ヶ月間バイシクル・エルゴメーターで中強度の運動トレーニング
前後で血液サンプル採取;biochemical analysis, paraoxonase-1 activity, HDL subfraction composition と antioxidative capacity、”Lipid transfer to HDL”をin vitroアッセイ解析(lipid donorとして標識nanoemulsionを用いた)検討
ベースラインで、メタボリックシンドロームは、対照群に比べ、トリグリセリド値多く、HDL濃度低く、 paraoxonase-1 activity 低い。
トレーニングにて、トリグリセリド低下するもLDLやHDL濃度は変化なし
にもかかわらず、運動トレーニングは、”HDL subfractions' antioxidative capacity”と paraoxonase-1 activityを増加させる。
トレーニング後、メタボリックシンドローム群は、フリー・コレステロール増加・HDLへのコレステロール ester transferの増加を伴う、” smallest HDL subfraction”が正常化を示した。
特異的食事介入無しでの運動トレーニングのHDLへの効果は、質的・量的な差が認められる。
特に、リポたんぱくの機能的側面評価の重要性が認識された。
by internalmedicine | 2011-04-02 09:55 | 動脈硬化/循環器