肝細胞がん手術アジュバント治療としてのサリドマイド
2011年 04月 03日
そんな中、肝細胞がんのアジュバントとして有効という報告があったようだ。
International Liver CongressTM 2011(EASL プレスリリース): http://www.easl.eu/_newsroom/press-release/thalidomide-shows-efficacy-as-adjuvant-therapy-for-hepatocellular-carcinoma-patients
2年生存率を65% v 33%と倍にするという報告。
しかし、2年の包括生存率では83.4%と85.7%と差がなかった。なぜ、こういう結果差がでたかというと、治癒切除例でアジュバント治療しなかったからというもの。
だれもが納得する結果ではなさそうだが、耐用性十分なら使用考慮に値するのかもしれない。ただ、薬害団体からの圧力もあり・・・日本では導入に困難さが予想される。
最新のup-to-date Cochrane Review of adjuvant therapies for HCC (conducted prior to this thalidomide study) でも、アジュバント治療の生存率増加や無疾患生存期間延長のエビデンス不十分となっている。42例程度の二重盲検対照化ランダム化比較pIIで耐用性は十分であった。
by internalmedicine | 2011-04-03 11:33 | 消化器