ヒトパピローマウィルスは肺癌にも関与?

L1蛋白特に、E6、E7蛋白2関して、ヒトパピローマウイルスHPV(Human Papillomavirus)の感染は子宮
頸癌およびその前癌病変発症の最大のリスクファクターである。HPV の発癌はE6 蛋白、E7 蛋白が感染細胞内でp53 とRB を不活化することによると考えられている(pdf)。

肺癌にも、HPVの発がん性が関与しているかも! ・・・ という話。

ただ、肺のパピローマって?

Devasena Anantharaman, Ph.D. (postdoctoral fellow in the Genetic Epidemiology Group)らが フランス・リオンで開かれているAACR 102nd Annual Meeting 2011 (4/2-4/6)

ヨーロッパ6ヶ国の1663名の肺癌症例とマッチ化対照2729名の比較検討で、いくつかの高リスク、低リスクHPVの存在による影響を検討

無肺癌対照で、HPVすべてのタイプでの抗体頻度低下を認め、肺癌症例で、高リスク8つのタイプのHPV抗体陽性有意に増加。

肺癌リスク最強の、喫煙という条件を考慮しても影響されず、一致した現行喫煙、既往喫煙、無喫煙者を通して一致した所見であった。

高リスクHPVである HPV16、HPV18で、子宮頚癌の約70%
低リスクHPVであるHPV6、HPV11は陰部疣贅のもとで、呼吸器系のパピローマ症でも認められる

HPV一般、特に、20-25歳の若年者で、実に多く、一般にはL1蛋白への抗体が多く、早期蛋白E6、E7は発がん性transformationのマーカーであり、肺癌患者でもこれは多い。


ソース:Lung Cancer Risk Rises in the Presence of HPV Antibodies ScienceDaily (Apr. 4, 2011)

by internalmedicine | 2011-04-05 09:31 | 呼吸器系  

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