持久運動アスリートの肺動脈収縮期圧正常上限値は・・・
2011年 04月 07日
この研究により、高度トレーニングアスリートの安静時三尖弁逆流流速と、肺動脈収縮期圧 (PASP)の概要が判明。 endurance運動アスリートでのPASPの生理学的上限は40mmHgで、一回心拍容積が増加する限界である。スポーツ的確性判断のときの”生理的現象”が考慮されるべきである。
Range in Pulmonary Artery Systolic Pressure Among Highly Trained Athletes
CHEST April 2011 vol. 139 no. 4 788-794
615名の連続アスリート (370 endurance-trained athletes [ATEs] vs 245 strength-trained athletes [ATSs]; 28.4 ± 10.1 years old) 、230名の健康対照、経胸壁心エコー
PASP をmodified Bernoulli equationを用いたmaximal tricuspid regurgitant jet velocity (TRV) で推定。TRV/RVOTTVI( TRV to right ventricular outflow tract time-velocity integral)をPVR推定要素として計算
左室容積指数、駆出率はアスリート2群で差がない。ATSsでは、壁肥厚と相対的壁肥厚が増加
対して、ATEsでは、左室週末拡張期径、左室駆出量、peak TRV、PASPが有意に高値
transmitral E wave と tissue Doppler e′ wave は3群で差無し
すべての対象者で、TRV/RVOTTVI ≤ 0.2 (ie, normal PVR)
TRV value > 2.5 m/s は76名のアスリートで観察 (12.3%)
多変量解析で、年齢 (P < .01)、トレーニングの種類・期間 (P < .01),、左室駆出容積 (P < .001)はアスリートのPASPの独立した予測因子であった。
by internalmedicine | 2011-04-07 10:54 | 運動系