関節リウマチ : 2010 ACR-EULA分類基準は早期治療対象者を多く検知するが、治療過剰例も多く検知する

抗シトルリン化ペプチド抗体精密測定」 (測定項目:抗シトルリン化ペプチド抗体精密測定 ・保険点数 :210点 :抗シトルリン化ペプチド抗体精密測定は、診察、リウマチ因子測定、画像診断等の結果から、関節リウマチと確定診断できない者に対して診断の補助として検査を行った場合に、原則として1回を限度として算定する。ただし、当該検査結果が陰性の場合においては、3月に1回に限り算定できる。なお、当該検査を2回以上算定するに当たっては、検査値を診療報酬明細書の摘要欄に記載する。)


新しい診断基準は70%も多く、治療機会を増やすこととなった。しかし、本来、治療不要かもしれない症例までも対象者として過剰検知する可能性がある。

The 2010 ACR-EULAR classification criteria for rheumatoid arthritis
http://www.rheumatology.org/practice/clinical/classification/ra/ra_2010.asp
http://www.rheumatology.org/practice/clinical/classification/ra/2010_revised_criteria_classification_ra.pdf


関節リウマチ : 2010 ACR-EULA分類基準は早期治療対象者を多く検知するが、治療過剰例も多く検知する_a0007242_813512.jpg

ACPA = anti-citrullinated protein antibody.

Cader M, et al
"Performance of the 2010 ACR/EULAR criteria for rheumatoid arthritis: comparison to 1987 ACR criteria in a very early synovitis cohort"
Rheumatology 2011; 50: Abstract OP2.



炎症背関節発症三ヶ月以内の滑膜炎ありの患者解析
アウトカム決定は18ヶ月後で、2010年と1987年のクライテリアデータ

265名の患者を登録
60名がベースラインで別の診断、残り、206名では1987年クライテリアと2010年クライテリア一致 20%、 1987年クライテリアのみ一致 3%、2010年クライテリアのみ一致22%。

ベースラインで2010年クライテリアでは、より多くのDMARD必要患者数検知
18ヶ月内で、 (DMARD) (65 (62%) vs 40 (38%); p<0.001)、で、特に methotrexate 必要検知率多し(50 (68%) vs 31 (42%); p<0.01)

しかし、1987年クライテリアに従うより、2010年クライテリアに従った場合、DMARD必要とせず改善した疾患患者数も多く含まれた(16 (8%) vs 5 (2%); p=0.01)

by internalmedicine | 2011-04-14 08:27 | 運動系  

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