術前に蘇生拒否(DNR)指示のある手術症例の生命予後の検討
2011年 04月 19日
術前に既にDNRを決めたケースに関する後顧的研究
解釈難しいだろう。オッズ比として、寿命短縮に働くとなるが、"additional time”獲得のための手術。
術前からのDNRオーダー症例の術後ケアに大きな影響を与えることは確かという筆者のコメント(http://www.sciencedaily.com/releases/2011/04/110418161705.htm)
DNR指示を有する手術症例では、有意な合併症が多く、多くは術後合併症を生じ、4分の1近くが術後30日内で死亡している。
そして、DNRそのものが独立した手術合併症アウトカム不良因子として働いている。
120超のAmerican College of Surgeons National Surgical Quality Improvement Program参加病院の被験者の検討
4128名の成人DNR例と、4128名の年齢マッチ化・手術マッチ化対照
アウトカムは、1つ以上の手術合併症、再手術、30日内死亡、手術時間総時間、入院期間
多くのDNR患者は、白人 81.5%、女性 58.2%、高齢者(平均年齢 79歳)
DNR患者は入院期間長くy (36% increase; P < .001) 、合併症多く(26.4% vs 31%; P < .001) 、死亡率が高い(8.4% vs 23.1%; P < .001)
DNR患者のほぼ63%は非救急措置されず、死亡率16.6%
リスク補正後、DNR患者の状況は死亡率の独立した因子として維持された(オッズ比, 2.2; 95% 信頼区間, 1.8-2.8)
American Society of Anesthesiologists class 3 ~ 5、年齢 65歳以上、術前敗血症が、独立した死亡率関連因子である。
High Mortality in Surgical Patients With Do-Not-Resuscitate Orders
Analysis of 8256 Patients
Hadiza Kazaure, BSc; Sanziana Roman, MD; Julie A. Sosa, MA, MD
Arch Surg. Published online April 18, 2011. doi:10.1001/archsurg.2011.69
by internalmedicine | 2011-04-19 08:58 | 終末期ケア