EBM普及でうまくいっている ST上昇型心筋梗塞
2011年 04月 27日
ここ10年以上前から”臨床的”エビデンスを重視した、あるいは、ガイドラインを重視した診断・治療など医療関連行為が普及し、多く行われるようになった。
具体例として、ST上昇型心筋梗塞で、1996年から2007年までの、61 238名のST上昇型心筋梗塞初回診断されたケースを分析したもの。
Association Between Adoption of Evidence-Based Treatment and Survival for Patients With ST-Elevation Myocardial Infarction JAMA. 2011;305(16):1677-1684.
PCIは12%→61%へ増加し、血管再建は10%→84%に増加
アスピリン、クロピドグレル、ベータ遮断剤、スタチン、ACE阻害剤、ARBもすべて増加
在院、30日、1年死亡率もいずれも減少
12年間生存解析にて死亡率の持続的減少が認められとても良かった。
エビデンスに基づく、あるいは、ガイドライン基づく医療を行った結果、ST上昇型心筋梗塞に関してはすくなくとも予後改善がみられた。
やはり、下々の医療従事者は、学会や行政からの上意下達をよく守り、製薬メーカーなどがスポンサーである大規模臨床トライアルに基づく知見を妄信することが大事で、それら地位の高いお方、頭のよろしいお方たちへの批判などもってのほかで、黙々と文句を表明することもなく、臨床をすることが大事なのである。
そんなはずない・・・
by internalmedicine | 2011-04-27 09:59 | 動脈硬化/循環器