チラージンによる高齢者骨折リスク

レボチロキシン供給不足は輸入で一段落?

ところで、このチラージン、70歳以上の高齢者において、用量依存的に、骨折リスク増加と関連するという報告

Levothyroxine dose and risk of fractures in older adults: nested case-control study
BMJ 2011; 342:d2238

レボチロキシン投与 21万3511名ユーザーのうち、3.8年フォローアップ 22236(10.4%)検出、18108(88%)は女性。
レボチロキシンユーザー比較で、現行ユーザーは、無数のリスク要素補正後も有意に骨折リスク増かと関連(補正オッズ比 1.88, 95% 信頼区間 1.71 〜 2.05)
現行ユーザにおいて、高度から中等度累積投与量において、低累積投与量比較し、有意に骨折リスク増加 (<0.044 mg/day): 3.45 (3.27 to 3.65) 、 2.62 (2.50 to 2.76)
チラージンによる高齢者骨折リスク_a0007242_9473842.jpg


チラージンによる高齢者骨折リスク_a0007242_9492882.jpg


チラージンによる高齢者骨折リスク_a0007242_9503245.jpg


チラージンによる高齢者骨折リスク_a0007242_945545.jpg



直接関連ないが、アクトスの骨折って、メーカーがいうほど、まれで、インパクトの少ない話なのだろうか?

JAMA誌: アクトスを安易に使うな!
...アクトスを使えという広告やキャンペーンを張っている。これらのキャンペーンに安易にのるな!というJAMAの思し召し! 2011/02/09
http://intmed.exblog.jp/12079921

破骨細胞バイオマーカー増加:アクトスなどのTZD系薬剤の女性糖尿病患者への悪影響
アクトスなどのTZD骨折副作用・・・女性に出やすく、骨折リスク評価は長期調査必須 2010-01-23
http://intmed.exblog.jp/9829086

アクトスなどのTZD骨折副作用・・・女性に出やすく、骨折リスク評価は長期調査必須
アクトスなどのThiazolidinedione (TZD) の骨折への影響は、特に女性で大きく、即時的に影響があるのではなく、少なくとも1年後以降にその影響が出現する。 通常の副作用報告調査では、表に出にくい にもかかわらず・...
h2010/01/23 http://intmed.exblog.jp/9739007

by internalmedicine | 2011-04-29 09:44 | 内科全般  

<< BMJ:詰め将棋的クイズ 統計... Ira Helfand >>