アスピリン一次予防効果・・・やはり疑問

アスピリン一次予防使用で、死亡・心筋梗塞・虚血性卒中は予防するが、出血性卒中、重大出血増加する、と、10万人検討分の9つのRCTのDerSimonian-Laird random-effects modelを用いた検討。

Effect of Aspirin on Mortality in the Prevention of Cardiovascular Disease
Nina Raju et. al.
The American Journal of Medicine doi:10.1016/j.amjmed.2011.01.018
Available online 17 May 2011.



減少:
・原因不問死亡率 (RR 0.94; 95% CI, 0.88-1.00)
・心筋梗塞  (RR 0.83; 95% CI, 0.69-1.00)
・虚血性卒中 (RR 0.86; 95% CI, 0.75-0.98)

・心筋梗塞・卒中・心血管複合死亡率  (RR 0.88; 95% CI, 0.83-0.94)

だが、心血管死亡率減少させず  (RR 0.96; 95% CI, 0.84-1.09)

増加:
・出血性卒中リスク (RR 1.36; 95% CI, 1.01-1.82)
・重大出血 (RR 1.66; 95% CI, 1.41-1.95)
・胃腸出血 (RR 1.37; 95% CI, 1.15-1.62)

患者レベルのデータが不足し、ベネフィット・リスク判定不能。

スタチンの一次予防もそう(Ray KK, Seshasai SRK, Erqou S, et al. Statins and all-cause mortality in high-risk primary prevention. A meta-analysis of 11 randomized controlled trials involving 65 229 participants. Arch Intern Med 2010; 170:1024-1031.)だが、アスピリンの一次予防にも疑問がもたげる。

スタチン・JUPITERトライアルに関して、FDAのコメントが稚拙で表面的、Jorunal Watch誌の指摘は鋭く、後者の正当性が後日確認された事例(JUPITERトライアル結論づけにバイアス)があった(これって、原子力委員会など権威者とその後の原発事故の関係に似ている)。

世の権威者って、ごまかしや嘘ばかり・・・

ところで、大腸がんをはじめとするCOX-2発現抑制の話は、このメタアナリシスにはないようだが・・・トリビアルなことなのだろうか?

by internalmedicine | 2011-05-26 11:00 | 動脈硬化/循環器  

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