小児がん生存者の続発原発腫瘍分析:40歳以上で消化器系・泌尿生殖器系がんリスク増加
2011年 06月 08日
小児癌生存者の続発原発腫瘍までの絶対的超過リスクは10万人年16.8であり、40歳を越える人の超過リスクで多いのは消化器、生殖泌尿器系腫瘍である。
Long-term Risks of Subsequent Primary Neoplasms Among Survivors of Childhood Cancer
JAMA. 2011;305(22):2311-2319. doi: 10.1001/jama.2011.747
フォロアップ中央値 23.3年(平均25.6年)で、1354名の原発腫瘍を追跡調査。
最も多いのは中枢神経(344)、非メラノーマ皮膚がん(278)、消化器系(105)、泌尿生殖器(100)、乳(n=97)、骨(94)
標準化罹患比 Standardized incidence ratio(SIR)は、予測の4倍
(SIR, 3.9; 95% 信頼区間 [CI], 3.6-4.2; AER, 16.8 / 10 000 人年)
40歳を越えるAERが、消化器系、泌尿生殖器系 (AER, 5.9 [95% CI, 2.5-9.3]; AER, 6.0 [95%CI, 2.3-9.6] per 10 000 人年)
総AERの36%が、これら2つの部位の腫瘍によるものである
腹部骨盤径への放射線治療生存者の直腸結腸がんの累積頻度は 50歳までの1.4% (95% CI, 0.7%-2.6%)、対して、直腸家腸癌に関与する2first-degree家系の家族では1.2%のリスクである。
"小児がんの治癒率向上に伴い見えてきた「晩期合併症(late effects)」"の問題をメディアでよく見聞きするようになった。
Late Effects of Treatment for Childhood Cancer (PDQ®)
http://www.cancer.gov/cancertopics/pdq/treatment/lateeffects/HealthProfessional/page1
by internalmedicine | 2011-06-08 09:20 | がん