正常血圧の冠動脈疾患患者でもアムロジピンは心血管イベント抑制効果あり

正常血圧の冠動脈疾患患者では、安定期ACE阻害剤の臨床的価値が認められなかった(http://intmed.exblog.jp/m2004-11-01#1285490)とのことですが、amlodipineでは心血管イベント抑制効果があるそうです。

冠動脈疾患あり・正常血圧患者への降圧剤の心血管イベントへの影響
Effect of Antihypertensive Agents on Cardiovascular Events in Patients With Coronary Disease and Normal Blood Pressure
The CAMELOT Study: A Randomized Controlled Trial
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/292/18/2217
【結果】
ベースラインの血圧:平均129/78mmHg
プラセボ群で0.7/0.6mmHg増加し、amlodipine・enalapril群で4.9/2.4mmHg減少(P<.001 for both vs placebo)

心血管イベント
プラセボ:151例(23.1%)
amlodipine:110(16.6%):HR 0.69, 95% CI 0.54-0.88 [P = .003])
enalapril:136(20.2%):HR 0.85, 95% CI 0.67-1.07 [P = .16]

enalapril vs amlodipineのプライマリエンドポイントの比較は有意でない(HR, 0.81; 95% CI, 0.63-1.04 [P = .10])

IVUS substudyはamlodipine vs プラセボの動脈硬化進展抑制傾向検討では、平均より収縮期血圧低下群では進展抑制(P = .02)
ベースラインとの比較では、IVUSはプラセボ群では進展有り(P<.001)、enalapril群では進展傾向 (P = .08)、amlodipine群では進展認めず (P = .31)
amlodipine群では、血圧減少と進展は相関はr = 0.19, P = .07
【結論】CAD有り・正常血圧にamlodipine投与した場合、心血管イベントを減少させる。
Enalaprilは同じような傾向があるが、有意差無く、程度が少ない。
IVUSにて動脈硬化進展を低下させる傾向にある。

by internalmedicine | 2004-11-10 12:05 | 動脈硬化/循環器  

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