ミルクアレルギーの一つの治療法: 加熱牛乳から徐々に生ミルクへ・・・

ミルクアレルギーの75%は、加熱ミルクでは寛容な状況である。
Tolerance to extensively heated milk in children with cow's milk allergy
The Journal of Allergy and Clinical Immunology
Volume 122, Issue 2 , Pages 342-347.e2, August 2008


・・・となると、加熱乳製品から非加熱・生ミルクへ徐々に代えていけば、免疫寛容ができあがるのでは!

ということで

Dietary baked milk accelerates the resolution of cow’s milk allergy in children
Journal of Allergy and Clinical Immunology Vol. 128, Issue 1, Pages 125-131.e2


”baked milk"って・・・”Baked milk (Russian: топлёное молоко, Ukrainian: пряжене молоко) is a variety of boiled milk that has been particularly popular in Russia and Ukraine. It is made by simmering milk on low heat for eight hours or longer.”ってwikiに書かれている。ロシアの飲み物のようだ。だが、ここで使用されているの”baked milk"とは、具体的には、”マフィン、ワッフル、クッキーのようなもの”で加熱乳製品ということになる。

牛乳アレルギー 88名の子供(2-17歳)をトレランスを評価、ミルク中の蛋白を焼くほど熱することで抗原性を破壊することを利用したもの
5年かけて次第に加熱を少なくして、最終的には非加熱乳製品、スキムミルク、ヨーグルト・アイスクリームとしていく

すると47%が非加熱ミルクに対し寛容となり、対照群では22%であった。




このまま実行する人がいるとは思えませんが、一応、書いときますが、論文報告なので、これをこのまま、家庭内で行うことは危険! すべてのブログ内容に関しては医学的知見の照会名だけであり、個々のケースに関して責任はとりませんのでご注意を!あくまで責任をとれる専門家との相談が原則です。

by internalmedicine | 2011-07-02 09:28 | 環境問題  

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